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本記事は会報誌「Trial & Error」349号(2022年2月発行)「[報告]国内での活動」に掲載したものです。

 10月4日から11月19日の1カ月半、JVC はクラウドファンディングに挑戦していました。集まった金額はなんと、1,089万円。過去のクラウドファンディングとは少し違った形で行った今回のチャレンジについて、ご報告します。

 「クラウドファンディング」とは「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた新しい言葉です。主にインターネットを介して不特定多数の方々から少しずつ資金を集める手法のことを意味し、ネット上には専門のウェブサービスがいくつもあります。

 JVCでもここ数年、ラオス・イラク・カンボジア・パレスチナ...と、活動ごとに何度か実施してきました。それぞれの挑戦で多くの方々に応援していただき、目標額を達成しています。毎回、事業担当者が試行錯誤しながら企画を立て、スタートと同時に必死になってゴールを目指しました。大変ではありますが、実施のたびに、たくさんの方々が応援してくださることを実感しています。

 「この成功体験をベースに、JVC全体を対象にして実施できないか」...。 そんな思いから、2021年頭からJVC内部で議論を重ね、企画したのが2021年11月開始の「組織支援クラウドファンディング」です。

 活動単体ではなく、JVC全体を応援していただく形で寄付を募ることで、活動や国に縛られず、資金が集まりづらい部分や今いちばんインプットが求められる分野など、いただいたご支援を必要に応じて活動に使うことができます。それが結果として、支援者の皆さまから寄せられている「各国での活動で、人々の暮らしを確実に変えてほしい」という期待に最大限に応えることに繋がっていきます。

メッセージ作りに苦心

 やるぞ!と年間計画に書き込んでいた一方で、「なにを伝えたら皆さまにご共感いただけるだろう...?」と、運営チームは直前まで大変悩みました。JVCの活動地は、特定地域ではなく世界のあちこちで実施されています。内容も「子ども支援」「医療支援」と一言で括れるわけではなく、地域の方々とじっくり話し合って創っていくプロジェクトは多岐にわたるのです。

 そこで、まずはスタッフが集まる場で中心になる「コアメッセージ」案を出し合いました。そして、そのメッセージを象徴するようなエピソードを、スタッフに出してもらいました。

 その結果、コアメッセージは「みずからの未来を決める力を、すべての人に」に決定。支援してくださる方への返礼品なども、スタッフでアイディアを持ち寄りました。

とうとうスタート!中盤で苦戦?!

 コアメッセージをもとにプロジェクトの案内文を作成し、スタッフ各自から「知っていただきたい!」と思う方お一人お一人にご案内メールをお送りして、とうとう迎えた開始日。私たちの予想をはるかに超えた反響をいただき、1週間で目標額750万円に対し133名の方から199万円、目標比26%の支援が集まりました。「初めの1週間で目標額の2割が集まると好スタート」といわれるクラウドファンディングとしては、素晴らしい滑り出しです。何よりも、ウェブサイトを更新するたびに届く支援者様からのメッセージが大変嬉しく、一つ一つにお返事するのが追いつかないほどでした。

 次の目安は、開始後半月である10 月27日までに目標比50%の375万円を集めること。ここでは少々ペースが遅れ、スタッフ一同ヒヤヒヤしながら、情報発信を続けていました。

試行錯誤からプロジェクト達成へ

 そんな中、内部では「何を発信すれば、JVCが皆さまのサポートを必要としている理由が伝わるだろう?」と改めての議論がありました。スタッフの想い、支援で人生が変わった方のストーリーなど、日々発信を続けていく中で、10月29日に出したのが、谷山博史顧問による「支援が必要になってしまう背景こそを、変えていきたい〜組織支援が今、必要な理由〜」というメッセージです。

 「『してあげる支援』だけでは、そこに住む人たちが厳しい状況にある『原因』は変わらない」。だからこそ、人々の暮らしを変えるための政策を提言する「アドボカシー活動」が重要である一方、この分野にはなかなか資金が集まらないのです。

 このメッセージを、改めて皆さまに知っていただきたい...とメールやSNSで発信を重ねたためか、11月に入ってからはご支援が集まるスピードがぐんぐんと上がっていきました。そして11月14日、440人目のご支援により、ついに目標額である750万円を突破。とても遠く感じられていたゴールを達成した感動を胸に、800万円をセカンドゴールに設定し、こちらも終了前日に達成。11月19日に824万3100円で、プロジェクト終了を迎えました。当初は予想もしていなかった嬉しい結果に、スタッフ一同、ただただ感謝でいっぱいです。

JVCを支えてくださるたくさんの手を感じて

 同時期に、JVCの会員・マンスリーサポーターや支援者の皆さまにはお手紙でご案内をお送りしており、添付していた郵便振替用紙で、265万3475円 ものご寄付をお寄せいただきました。日頃からご支援いただいている皆さまから寄せられた温かい追加の応援に、涙が出るような気持ちでした。皆さま、本当にありがとうございます。

 クラウドファンディングを実施したウェブサイトでも、一つ一つのご支援に励ましの言葉が添えられていました。「大変な状況にいる人々とともに活動し、声をあげ、課題提起、政策提言をし続けるJVCを応援します」「いつも応援しています!出来る範囲で他の方にもメールしました!」「心から信頼できるアドボカシー活動をこれからも続けていただきたいと思っています」と、JVCの活動や現地の方々のことを行動力と深い想像力で思いやってくださる皆さまのアクションが、本当に大きな励みになりました。改めて「託していただいた思いを、必ず支援現場で形にしなければ」と気持ちが引き締まるとともに、JVCはたくさんの方々の想いを背負った組織なのだと実感しています。

これからも多くの挑戦を

 一方、大成功の裏側で、今秋はJVCに激震が走る事件もありました。申請を予定していた外務省の日本NGO連携無償資金協力(補助金)が、2本も不採択になったという連絡が外務省から入ったのです。先方と綿密に打ち合わせと調整を重ねていた中で入った予想外の知らせに、活動資金に対する不安を感じざるを得ませんでした。この穴を埋めてさらなる活動へつなぐために、現在も資金調達のための試行錯誤は続いています。

 もともとJVCは、収入における補助金の割合を抑える議論を続けてもいました。税金から拠出される補助金には制約事項も多く、JVCが大切にしている「現場の人々の声」を直接聞き取るための出張など行動範囲に影響が出ることもあるためです。

 苦境ではありますが、これをバネとして補助金の割合を減らし、「市民に支えられるNGO」としてのあり方を見直すチャンスにしていきたい......という議論も、事務局の中では始まっています。現場での活動を全うできるよう、クラウドファンディングに限らず、これからも精一杯の挑戦を重ねてまいりたいと思います。ぜひ、引き続き応援いただけたら大変幸いです。

 末筆になりますが、この度ご支援をくださった皆さま、さまざまな形で応援くださった皆さま、そして伴走くださったアドバイザーの鎌倉幸子さん、READYFORの皆さま、私たちの想いに手を差し伸べてくださり、本当にありがとうございました!

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