アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
  • JVC facebook
  • JVC twitter
  • イベントメルマガ配信中
  • 文字サイズ:大きく
  • 文字サイズ:中くらいに
  • 文字サイズ:小さく
JVC English website

気仙沼事業終了から1年半。今、活動地でおきていることと見えてきた地域の課題

収益事業担当 伊藤 圭
2019年9月17日 更新

カレンダー担当の伊藤圭です。
前回の記事に続いて、気仙沼の様子を報告します。
JVCは2017年度で気仙沼での活動を終えました。
住民の生活再建に一定の目途がつき、地域づくりを住民自ら進めていく段階に至ったと判断したからです。

JVCは鹿折地区・四ヶ浜地域で人口減少と高齢化が進む地域を活性化するため、外部から人を呼び込み、交流人口を増やしていく取組みの支援を行っていました。現在も四ヶ浜地域の住民有志で活動を行っています。

今年も「夏のワクワク体験 in うらしまがっこう2019」が行われました

その活動の一環で、今年も8/17(土)〜19(月)で「夏のワクワク体験 in うらしまがっこう2019」が行われました。以前からJVCをご支援頂いている敷島製パン労働組合の組合員とそのご家族の方々が、現地を訪れてくださいました。

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館で3階に残された車を見る敷島製パン労働組合の方々気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館で3階に残された車を見る敷島製パン労働組合の方々

メインのプログラムは、気仙沼の海を楽しむ内容でした。

船を出して釣りに行ったり、小さい子たちは磯で遊んだり、シーカヤックを楽しんだり、お昼は釣ってきたカレイやアイナメを刺身やバーベキューで焼いて食べたりして大人も子どもも目一杯あそび、気仙沼の自然を堪能しました。地域の皆さんが色々ともてなしてくれて、とても楽しい1日でした。

地域の皆さんはこの日のために色々と準備をし、当日は釣船を出したり、釣った魚をさばいてくれたり、子どもたちを磯遊びに連れていったり、バーベキューの用意をしてくれました。この日は気温も高く、特に海上での釣りは日差しをさえぎるものもないため、参加者も受入側も体力的にきつかったように見えましたが、子どもたちは元気いっぱいで楽しんでいました。地域の皆さんは高齢の方が多いように見受けられたので、熱中症の心配をしてしまいました。

シーカヤックを楽しむ参加者シーカヤックを楽しむ参加者

表面化してきた地域の課題

地域の皆さんの中には、ご家庭の用事などで参加できない方もいたということです。 仕事ではなく地域のための活動ですから、参加を強制するようなことでもなく、それぞれに都合を合わせながら実施されたようです。

今回、気仙沼を訪れて見聞きしたところによると、2011年の震災から時が経ち、住宅の再建ができて生活が落ち着いてくると、それまで見えていなかったものが、色々と表面化してきているということでした。

JVCが高台移転を支援した地域では、共有の緑地をどう管理していくのかを話し合っているそうです。緑地は、それぞれの自宅から通じている庭のような場所で個人の土地ではなく市の所有物。市内の高台移転したところはすべて市の所有物なのですが、市で管理するのは財政負担が大きく予算もなく無理とのこと。

となるとそれぞれの地域で管理することになるのですが、緑地の全てをみんなで手入れするのか、自分の家の前だけを手入れするのか。また、管理の方法も除草剤をまけばいい、草刈機で刈ってしまえばいい、園芸が好きな人はきれいにやりたいなど様々な意見があります。

ここで問題となるのが高齢世帯が多いということ。自分の家の前は自分でやるとしても、いつか年齢的に作業ができなくなったらどうするのか。結局は市に頼ることになるのか。

意見の違いが表れてきています。

気仙沼漁港から見えるシーサイド大浦(大浦防集団地)。山を切り崩して造成した様子がよくわかる気仙沼漁港から見えるシーサイド大浦(大浦防集団地)。山を切り崩して造成した様子がよくわかる

地方の課題が解決されないまま進められてきた復興

震災直後は地域で協力しあっていかなければいけないという機運が、被災地のみならず日本中にありました。あれほどの大災害ですから、心情は当然盛り上がります。それが時が経ち平時の生活になると、地域のことよりも自分の生活が中心になっていくとのこと。

震災があり、その後の復興の盛り上がりの中では、以前からあった過疎化や高齢化、地域での人間関係といった地域の課題は隠れてしまっていたといいます。そして住宅の再建が行われ、復興が進んでいくと課題は表面化し、結局は町おこし、村おこしにという流れになり、もう何十年も言われ続けてきた地方の問題に落ち着いてしまいました。

震災は、過疎化や高齢化といった地方の課題を進めてしまっただけなのか。
復興は震災前の、課題があった状態に戻すことだったのか。
未曽有の震災はこれまでの社会のあり方を見直し、新しい社会をつくるきっかけにできなかったのか。

このようなことを気仙沼を訪れて強く感じました。
結局は社会の構造の問題ということになり、社会そのものを変えていかない限りは解決できない問題なのだろうか。

この活動への寄付を受け付けています!

月500円からのマンスリー募金で支援する

今、日本全国で約2,000人の方がマンスリー募金でご協力くださっています。月500円からの支援に、ぜひご参加ください。

郵便局から募金する

郵便局に備え付けの振込用紙をご利用ください。

口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所

※振込用紙の通信欄に、支援したい活動名や国名をお書きください(「カンボジアの支援」など)。
※手数料のご負担をお願いしております。

JVCは認定NPO法人です。ご寄付により控除を受けられます(1万円の募金で3,200円が還付されます)。所得税控除に加え、東京・神奈川の方は住民税の控除も。詳しくはこちらをご覧ください。

遺産/遺贈寄付も受け付けています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

団体案内
JVCの取り組み
11ヵ国での活動
イベント/お知らせ
現地ブログ
あなたにできること
その他
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F 【地図】
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net