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パレスチナ出張記【1】イスラエル入国~エルサレム到着編

広報担当 大村 真理子
2017年7月25日 更新

広報担当の大村です。4月にパレスチナ事業地に出張してきました。今回はジャーナリストの堀潤さんがJVCのガザ事業地を訪問・撮影されることになり、アシスタントの役割も兼ねての渡航となりました。

ガザ事業地でパートナーの女性たちと。前列左が堀潤さん、後列左から4番目が筆者。これから数回に分けて出張記を綴っていきます!ガザ事業地でパートナーの女性たちと。前列左が堀潤さん、後列左から4番目が筆者。これから数回に分けて出張記を綴っていきます!

JVCパレスチナでの活動

60年以上の長きにわたり、イスラエルとの対立から紛争・軍事占領状態が続いているパレスチナ。宗教や政治が複雑に絡み合い、未だに解決の見通しがたちません。JVCは1992年からパレスチナ自治区で活動を続けています。

地図上は「イスラエル」となっていますが・・・地図上は「イスラエル」となっていますが・・・
拡大。「ヨルダン川西岸地区」と「ガザ地区」がパレスチナ自治区です拡大。「ヨルダン川西岸地区」と「ガザ地区」がパレスチナ自治区です

上記地図(右)で赤丸をつけた「ヨルダン川西岸地区」と「ガザ地区」は「パレスチナ自治区」ですが、イスラエルの封鎖により周囲を壁やフェンスに囲まれていて、自由に出入りができません。緑丸をつけた「エルサレム」はイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の聖地で大変人気のある観光地でもありますが、分離壁やフェンスにより移動の自由のない「ヨルダン川西岸地区」や「ガザ地区」に住むパレスチナ人は、残念ながら足を踏み入れることができません。「エルサレム」に住む一部のパレスチナ人のみが出入りができる状態です。「エルサレム」のことはまた後日詳しく書くとして、今回はイスラエル入国~エルサレム到着までをお届けしたいと思います。

パレスチナ自治区を取り囲む、イスラエルが建設した分離壁パレスチナ自治区を取り囲む、イスラエルが建設した分離壁
エルサレム。手前がユダヤ教の聖地の「嘆きの壁」、後ろに見える金色のモスクは「岩のドーム」、イスラム教の聖地ですエルサレム。手前がユダヤ教の聖地の「嘆きの壁」、後ろに見える金色のモスクは「岩のドーム」、イスラム教の聖地です

イスラエル入国

パレスチナには空港がないので、空路の場合はイスラエルのベン・グリオン空港からイスラエルに入国し、陸路でパレスチナ自治区に向かうことになります。今回私と堀さんはイタリア経由でイスラエルへ。日々、分刻みのスケジュールをこなす堀さん(知れば知るほど驚きのスケジュール!朝東京でレギュラー番組をこなした後、熊本や東北の取材に出かけ、夜は東京でラジオのレギュラー番組に出演、などがデフォルトです)、せめて乗り替えの空港で少しだけゆっくりしていただけるかな?と思いきや、私が私物を紛失するという失態をおかし、まったくゆっくりすることができず・・・(なんて「迷」アシスタント!)
しかしこの記事をご覧になっている堀さんファンに心からお伝えしたいのですが、堀さんは本当に神様のような方です。常に笑顔で、私の失態も即座にフォロー、全力で紛失物を探してくださるどころか、かけなければいけない電話の手配までいつの間にかしてくださるなど、人気者である理由が一緒にいるとすぐに分かる方です。

誰にでも神対応の堀さん。後ろに見えるのはフリーのピアノで、誰でも自由に演奏ができるようになっていました。何人もの方が飛び入りで演奏。世界には本当に色々な文化がありますね誰にでも神対応の堀さん。後ろに見えるのはフリーのピアノで、誰でも自由に演奏ができるようになっていました。何人もの方が飛び入りで演奏。世界には本当に色々な文化がありますね

少し話がそれましたが、本題に戻ります。成田~イタリアまでは定時運行でスムーズに飛びましたが、イタリア~イスラエルが約1時間遅延したため、イスラエルの空港に到着したのは深夜3時を過ぎた頃でした。イスラエル入国は2人とも、イスラエルと対立するアラブ諸国への入国履歴がないことや、「イスラエル政府に認可されている、パレスチナで活動するNGO(イスラエルの認可がないとNGOもパレスチナで活動ができないといういびつな構造・・・)」の業務での入国であることを示す書類の手配をしていたこともあり、スムーズでした。イスラエルの空港は、「世界一出国審査が厳しい」ことで知られていますが、それはまた出国編で報告したいと思います。・・・本当に厳しかった!

イスラエルからエルサレムへ向かう際の少し複雑な事情

深夜3時といえど、ベン・グリオン空港やその周囲は非常に都会的なため、移動にはさほど困りません(参考:こんな感じです)。タクシーに乗ってこの日の宿泊地であるエルサレムに向かうのみですが、ここでひとつ少し複雑な事情を紹介したいと思います。上述のとおり、エルサレムはイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の聖地であり、人気の観光地です。しかし同時にこの聖地は、イスラエルとパレスチナがお互いの「首都」であると主張している管理権争いの現場でもあり、例えばこの聖地のある世界遺産「旧市街」には、大きな銃を持ったイスラエル兵がそこかしこで警備にあたっています(実質イスラエルの支配下にあることの象徴ですね)。

エルサレム旧市街で警備にあたるイスラエル兵エルサレム旧市街で警備にあたるイスラエル兵

またこのエルサレムは「東エルサレム」と「西エルサレム」に分かれており、「東エルサレム」はパレスチナ人の生活ゾーンで、「西エルサレム」はイスラエル人の生活ゾーンとなっています。ちなみにエルサレムは壁などで仕切られることなく、観光客やエルサレムに住む人間であれば自由に出入りすることが可能です。「西エルサレム」と「東エルサレム」も、見た目にははっきりと区切りがある訳ではなく、看板の文字の違い(イスラエル側の西エルサレムはヘブライ語、パレスチナ側の東エルサレムはアラビア語)や、街や行き交う人の雰囲気で判断する感じです。「西エルサレム」は「東エルサレム」よりも都会的な(イスラエルっぽい)建物が多いです。
基本的に「東エルサレム」と「西エルサレム」、そこに住む人々はお互い行き来をすることはないようです。(仕事の豊富な「西エルサレム」に「東エルサレム」から仕事に出かけるパレスチナ人はいるようですが、それ以外はあまり行き来をする人の話を聞いたことはありません)

「西エルサレム」と「東エルサレム」の真ん中に、聖地のある「旧市街」があります「西エルサレム」と「東エルサレム」の真ん中に、聖地のある「旧市街」があります

さて、私たちの宿はパレスチナ側の「東エルサレム」に手配していました。よって、イスラエルから乗るタクシーの中には、パレスチナ人居住区である「東エルサレム」に行くのを嫌がる運転手さんがいるのです。「(対立している相手側に)行くのが怖い」という声が大半のようですが、私たちの乗ったタクシーは特に何もなく、「東エルサレム」まで連れていってくれました。宿についたのが深夜4時を過ぎた頃。必要な準備をして、「ガザ地区入域」に備えます。

<パレスチナ出張記【2】ガザ入域「カメラが持ち込めない?」編につづく>

今回の出張で撮影した現地の様子はこちらから

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