アフガニスタン事業では、去る7月14日、真夏の午後にチャリティサロンコンサートを実施しました。会場場所となったのは、主催者であり毎年JVCをご支援くださっている、マエストローラ音楽院です。
アフガニスタンはシルクロードの時代から交易の要所として栄え、"文明の十字路"と表され近隣諸国の間でも類まれなる豊穣な文化を育んできました。多様な文化は音楽にも表れており、各民族や地域ごとに使用される楽器や曲調が互いに異なります。このように豊かな音楽文化が育まれてきたアフガニスタンですが、長引く戦乱の中、多くの音楽家も難民となって国を離れてしまいました。また、タリバンが政権についた90年代後半には音楽などの娯楽が禁止され、人々は音楽を楽しむ機会を奪われてしまいました。2001年以降はタリバン政権が崩壊し、音楽活動も再開されています。
今回、そんなアフガニスタンの音楽を演奏してくださったのはCahlpasah(ちゃるぱーさ)さん。アフガニスタン音楽を専門に演奏するユニットで、メンバーは民族楽器ラバーブなどの弦楽器担当の佐藤圭一さんと、ヴォーカル・パーカッション担当のやぎちさとさんのお二人です。
アフガニスタンの言葉であるパシュトゥ語やダリー語の曲を演奏していただきました。民族によって曲調も異なります。演奏の合間にはアフガン音楽の歴史的背景なども解説などもしていただいたので、非常に興味深いものでした。ラバーブという楽器は、木を舟形にくり抜いて表面に羊の皮が張られた弦楽器で、アフガニスタンが原産だそうです。とても繊細なので、佐藤さんは湿度の高い日本では音の調整が難しいとおっしゃっていました。ちなめらかで流れるような優しい曲から、心が揺さぶられるような激しいリズムまで様々な表情があり、ダルブッカ(やぎさんが演奏している太鼓)のリズムと佐藤さんのラバーブ、お二人の息の合った演奏にお客さんともどもスタッフの皆も聴き入りました。
演奏の後は、演奏者やJVCのスタッフも一緒にお客さんと懇親会。そこでは、アフガニスタンで好まれているお茶やお茶菓子、そしてワインなどを楽しみながら、JVCの活動や、演奏のこと、衣装についてなど、話に花が咲きました。
最後にアンケートより、参加者の声をご紹介します。
「単に民族音楽を演奏するというだけでなく、音楽の背景や歴史をふまえて展開されていた点がとてもよかった。演奏者の博識などが伺えた」
「時に激しく、そして情感あふれるルバーブ、一緒に体が動いてしまうようなリズミカルなダルブッカ。そしてちさとさんののびやかな歌声、すべてが素敵でした。アフガニスタンの情景が浮かぶような演奏をありがとうございました」
「演奏者のテクニックがすばらしく、またアフガニスタンの音楽への愛情を感じました。ドレスがきれい!」
このコンサートを通じて、収益金がアフガニスタン事業に役立てられます。チケット一枚分の収益で、村の女性を対象に開かれる母親教室に3人のお母さんが、一回参加することが可能となります。
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