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パレスチナ緊急レポート 第26弾

パレスチナ事業担当 看護師 吉野 都 吉野 都
2002年5月31日 更新

最後の訪問看護

PHR(人権のための医師団)へ参加する形での訪問看護は25日最終日を迎えた。今日は、ナブルス近郊のハワラ村での巡回診療だ。5000人の人々が住む小さな村だが、今日は400人ほどの患者さんが訪れた。

診察が開始となる前から、待合室は、診察を待つ人々の熱気でむんむんしている。元気な患者さん(?)も結構いる。しかし、占領のため町への交通が遮断されているなかで、ここで医者に診てもらわないと、次にいつ医者にかかれるかわからないという生活の危機感が、人々の足を診療所に運ばせる。

内科の先生の診察介助に入った。高血圧や糖尿病、腰痛や足の痛み、また肥満の女性が多い。そんな女性たちは、腰の痛みなどを訴えると共に、生活が苦しいことを医師や私に訴える。ボランティアで参加していたカヒール医師は、「この女性たちの本当の問題は、腰の痛みなどではないのだ。」と話す。ある高齢の女性は、私たちに生活の苦しさや寂しさを訴えて、泣き出してしまった。息子たちはアメリカとサウジに行ったきりで戻ってこない。一人暮らしの老人の孤独。彼女は、医師になだめられ、気持ちが落ち着いた後は、笑顔を見せ、私たちを強く抱きしめて去っていった。

また、どんな治療が必要かわかっていても、病院に行けない、貧困のために治療や手術を受けることを断念する、といった人々も多かった。

血圧が高いおばあちゃんが多い血圧が高いおばあちゃんが多い

実際に、「この村の8割の人々は失業している」と、村で建設業を営むハディアさんは言う。村に特別な産業はなく、多くの人がイスラエル側に働きに行っていたが、今は閉鎖のために自由に仕事に行くこともできない。このような状況の中で、村の人々の体力は徐々に消耗してしまうようだ。


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