過激派組織「イスラーム国」が2014年6月にイラク第2の都市モスルなどを制圧し、イラクとシリアにまたがる地域で国家樹立を宣言してから1年。イラク国内の避難民数は、2015年7月現在、300万人に上り、戦闘を逃れるために家を離れた多くの人々が、見通しが立たない状況下で現在も避難生活を送っています。
JVCのパートナー団体「インサーン」が活動するキルクーク県は、クルド自治政府の治安部隊が展開し「イスラーム国」の支配下には置かれていませんが、昨年6月以降、同県にはイラク各地から多数の避難民が流入しつづけています。
キルクーク県では、多くの国内避難民がキャンプに入れず、親類の家や学校、建設現場で寝泊まりすることを余儀なくされています。また避難民に食料などを提供する地元住民の負担も、避難生活の長期化に伴い増大しています。
昨年度はこうした状況を受け、JVCとインサーンが連携して緊急支援を実施しました。2014年8月末から呼びかけて集まった寄付金で、2014年11月と2015年2月の2回、キルクーク県の国内避難民、難民、受け入れ住民の困窮世帯を対象に、食料品や日用品の配布を行いました。詳細は2014年度イラク緊急支援最終報告書をご覧ください。
2014年度イラク緊急支援最終報告書
イラク緊急支援報告書(PDF:1022KB)この報告書は、聞き取り調査で明らかになった避難民の生活状況や物資配布の様子を、多くの写真とともに伝えています。また「5.避難民の声」(12~13頁)では、緊急支援の対象となった二人のイラク人、ミーナさんとジャスィームさんが、自身と家族に起こったことを語っています。緊急支援を通じて聞くことが出来た「声」を、ひとりでも多くの方にお伝えしたいと思います。
イラクの数十万人、あるいは数百万人の「ミーナさん」や「ジャスィームさん」に寄り添い続けるために、何ができるのか。JVCは引き続きイラクの人たちとともに考えながら、活動を進めていきます。
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