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谷山の眼 ~NGOの視点からの記事一覧

1986年よりJVCに参加し、数々の海外現場で活動をしてきた代表の谷山。いま放っておけない世界の時事問題について、海外の現実を知る国際協力NGOならではの視点で語ります。

(JVC代表谷山博史。タイ、ラオス、カンボジア、アフガニスタンで計12年、海外駐在を経験。JVC代表のほか、日本有数のネットワーク型国際協力NGOである国際協力NGOセンター(JANIC)理事長、NGO非戦ネット呼びかけ人などを兼務。現場経験を生かした政策提言活動を積極的に行っている)

現代の戦争は長期戦

現代の戦争は「対テロ戦争」という形態を取ることがほとんどです。「対テロ戦争」には明確な戦闘の前線がなく、戦闘員と非戦闘員が分かれているというものでもありません。「住民の中で戦われている戦争」であることが現代の戦争の特徴です。結果として、民間人に被害が出やすくなります。また、「テロリスト」の側に国家のような指揮系統が無いことが多いため、終戦交渉が難しい。そのため、戦争が長期化しがちです。

隣国スーダンに出張中の谷山博史JVC代表理事。こちらの写真は2011年に撮影されたものです。隣国スーダンに出張中の谷山博史JVC代表理事。こちらの写真は2011年に撮影されたものです。

自衛隊がPKOで派遣されている南スーダンの首都ジュバで激しい戦闘が発生しました。今月7日に始まった銃撃戦で270人以上が死亡しています。しかし民間人の犠牲者の実数はもっと多いと言われています。4万人もの避難民が出ており、食品店が略奪を受けたり、物資輸送が検問で止められたりしており、食料不足も憂慮されます。11日に敵対する大統領派と副大統領派の双方から停戦命令がでましたが、兵士同士の衝突や略奪行為が今後も起こる可能性があり状況は予断を許しません。

自衛隊は南北スーダンの内戦が2005年の和平合意によって終結したことを受けて2008年から南スーダンにPKO(国連平和維持活動)の一環として派遣されました。南スーダンがスーダンから独立した2011年以降も駐在を続け現在に至っています。任務は復興支援であり、自衛隊の施設部隊が道路建設など業務に当たってきました。しかし、南スーダンは2013年に政府が分裂。内戦状態に陥り、250万人もの国内避難民、難民を生み出すまでに混乱しました。その間も自衛隊は南スーダンに駐留を続けていました。

他国を武力で守る集団的自衛権の行使や、世界中どこでも他国軍支援を可能にする安保法制が29日に施行されました。JVCはこれまで他NGO約70団体と「NGO非戦ネット」を立ち上げ、国際協力に関わる者として強く安保法制に反対してきました。

日本が紛争の加害者になる

「後方支援」をしている米軍の地方復興支援部隊と住民(アフガニスタン)「後方支援」をしている米軍の地方復興支援部隊と住民(アフガニスタン)

世界から平和の希望がまた一つ失われようとしています。日本の自衛隊は戦後70年間一度も他国の人々を傷つけることはありませんでした。しかし、安保法制が運用され、自衛隊により武力行使や、攻撃的な武器の使用が行われれば、我々は紛争の加害者になってしまいます。

安保法制で規定されている自衛隊の活動のありかたは、全てにおいて言葉でどうつくろうとも、自衛隊が戦闘行為に踏み出すことを示しています。現代の戦争は「対テロ戦争」という形態を取ることがほとんどです。「対テロ戦争」は従来の戦争のような、明確な戦闘の前線がなく、戦闘員と非戦闘員が分かれているというものでもありません。住民の中で戦われている戦争です。駆け付け警護で武装勢力を鎮圧したり、他国軍を後方支援したりするということは、紛争の当事者になることです。戦闘に一度参加すれば、住民を巻き込んで被害者を生み出すことになるでしょう。

東日本大震災と福島第一原発事故から5年がたちました。私たちが5年前の4月から支援活動を行っている南相馬では除染をはじめ復興に向けた取り組みが進んでいます。先月には、第一原発から20キロ圏内の小高地区の居住禁止を解除する市の方針が発表されました。

一見、復興は順調なように見えますが、原発事故が福島の人々の間に生み出した分断という社会と心の傷は癒されるどころかますます広げられているのです。住み慣れた地域にとどまる人、避難する人、帰還する人の間で進んだとされる「復興」と、政府の言う「安全」をめぐって葛藤と対立が再び、そしてより複雑な形で立ち現れてきています。南相馬の小高地区の居住禁止解除についても、早期の解除を望む人と時期尚早と考える人がいて意見が分かれているのです。

実は、この分断は政策が生み出している面が強いのです。

1986年よりJVCに参加し、数々の海外現場で活動をしてきた代表の谷山。いま放っておけない世界の時事問題について、海外の現実を知る国際協力NGOならではの視点で語ります。

(JVC代表谷山博史。タイ、ラオス、カンボジア、アフガニスタンで計12年、海外駐在を経験。JVC代表のほか、日本有数のネットワーク型国際協力NGOであるJANIC理事長、NGO非戦ネット呼びかけ人を兼務。現場経験を生かした政策提言活動を積極的に行っている)

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