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2016年7月11日 【 NGO女子徒然日記

現政府が好きでも嫌いでも、私たちがすべきだと思うこと

パレスチナ事業担当 並木 麻衣
2016年7月11日 更新

こんにちは、パレスチナ現地駐在員の並木です。7月10日は選挙でしたね。エルサレムに引っ越しをしたばかりの私は投票に行けず、日本よりも6時間遅い時差を隔てながら、NHKのネット中継を見ていました。

結果を見て、同僚女子たちとチャットをしながら思い出したことがあります。それは、大学の授業で教わった、近現代のヨーロッパ史の内容でした。ナチス・ドイツが、どうやって人々の間に亀裂を作ったのか。ヒトラーが、どういう話法で人々の心を動かしたのか。そういったことも、授業で学ばせてもらったのを覚えています。

授業では、あのユダヤ人大虐殺も、最初はほんの些細な変化から始まったことを知りました。例えば政府が、人々の身分によって就ける仕事を分ける。貰える配給の量を変える。するとだんだん、人々の着るもの・食べるもの・話すことに、違いが出てきます。あの人が羨ましい、あの人は身なりが汚い、と、人々の心の中に隔たりができます。そして結局、様々な制限を受けたユダヤ人に対して、同情心が麻痺する社会が出来上がっていったといいます。

戦後の収容所で遺体の山を見たドイツの人たちは「知らなかった」と涙を流しました。「いいえ、あなたたちは知っていたはずだ」と、生き残ったユダヤ人たちは答えています。サイレント・コンセント(無言の同意)こそが、誰かを裏切り、いのちを奪うのだと、犠牲になった人々は知っていたのでした。

だからもし、私たちが「自分が・周りが人間らしく暮らせる社会」を創りたかったら、先ず細かな変化に耳を澄ませなければならないのだと思います。「現政権が好きだろうと嫌いだろうと、一つひとつの精査を怠る理由にはならない」...。私が、歴史を知ることで学んだエッセンスは、そういうことです。

私を、私の娘を、家族を、友人を、大切にしてくれる政府かどうか。国や民族の名の下に、誰かの暮らしやいのちを奪う方向へ動いていないかどうか。ときに民主主義だって過ちを犯すものだと、歴史が証明しています。大切なのは、常に感性を研ぎ澄まし、必要であれば声を上げ、世界中に知ってもらうこと。そう、私は思っています。

※私のお気に入りはこちらの、7分の動画です。10分近くも経ったようには感じられない、メッセージの詰まった時間を、たくさんの方に体験していただきたいと思います。ぜひご覧ください。
「戦争のつくりかたアニメーションプロジェクト特設サイト

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