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2016年6月20日 【 NGO女子徒然日記

ワーキング・ママ、海外に単身赴任します

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年6月20日 更新

こんにちは、パレスチナ事業担当の並木です。
一児(もうすぐ2歳の女の子)の母ですが、6月半ばから念願叶って、パレスチナ・エルサレムに赴任しています。半年間の単身赴任です。
「子ども置いてくの?!」という当然の質問のほか、よく訊かれることがあります。おそらく、日本ではあまり多くは聞かないケースだと思います...ということで、せっかくなので、ちょっとまとめてみたいと思います(笑)。

「子どもは連れて行かないの?」

パートナーの体調、大切な仕事やキャリアの関係で、どうしても一家移住はできませんでした。かといって子どもと2人で赴任するのは、流動的な現地情勢のことも考えて避けたいと考えています。また、正直なところ、私が独りで子育てに責任をもつのは、精神衛生的に辛いなぁ...と思っています。
私は国内で子どもの権利を考える団体「子どもすこやかサポートネット」の活動を、理事としてお手伝いしています(微力すぎて恥ずかしいくらいですが...。お手伝いしてくださる方、絶賛募集中です!)。それでも「子どもに有形・無形の暴力を行使してはならない」理由や代替策を考え続けてきたはずの自分自身が、独りで子どもと日々向き合っている中では、「今の自分のやり方、グレーゾーンだな...」と思い悩み、落ち込むことが多々あります。仕事が詰まっている時、自分や子どもの体調が悪い時、子どもが「イヤー!」を連発する時なんかは、正に葛藤タイム。それらと向き合いながら「子育て」という一大プロジェクトを乗り切る世の中のワーキング・ママ、そして24時間子どもと向き合う専業ママの皆さんを、本当に、本当に尊敬します...。

そんな様々な事情を鑑み、「今の私たちにはママの単身赴任がベストの選択肢だ!」という結論に達しました。そもそも日本での子育てからして、私は同居の義実家にかなりの部分をお願いしている状況です。「まるで乳母がいるみたい!」と思われるような状況ですが(笑)、周りに頼れる大人が沢山いて、私は本当に幸せ者だと思っています。ちなみにパートナーは中国人。子どもに中国語で話しかけてくれる義父母のおかげで、子どもは既に日・中のバイリンガル...。相手を見て言語を使い分けるほどの勘の良さ、母親顔負けです。

「家族の皆さんは応援してくれてるの?」

義父母は「チビのことは気にせず、自分の安全だけ気をつけて、我々が元気なうちに、大切な仕事をしておいで」と言ってくれ、パートナーは「君はどうせいつか行くんだから、今行くか数年後に行くかの違いしかないでしょう。子どもの記憶に残る前にチャッと済ませておいで」と腹を括ってくれました。実家の家族も「無茶はしないんだよ!」と心配しながらも送り出してくれ、同僚たちは「待ってるよ!」「現場は絶対に行った方がいいよ」と背中を押してくれます。改めて、この環境に感謝しています。

「子どもと仕事と、どっちが大事なの?」

即答しますが、子どもです! 彼女が心身ともに健やかに育ち、いつも笑ってくれていることが、私にとって一番大切なことです。
ただ、私が「今の目線」で「仕事と子どもを天秤にかける」ことで全ての行動を決めていたら、子どもが成人する時に私はこのゴールを達成できていないのでは...、と正直思います。今回このチャンスを逃したら、いつか反抗期を迎えた子どもに、私はとんでもないことを言ってしまいそうな気がします。それは、「お母さんだって、あなたのせいで、自分の夢を諦めたのよ!」とかいう、子どもの心にぐさりと刺さってなかなか抜けない言葉。「そんなの、私は頼んでないし!」と思われるでしょうね(笑)。
子どもが健やかに育つためには、周囲の大人が適切な言葉がけや行動で、子どもの能力を開いていくのが大切...と、個人的には考えています。それも、成人するまでの20年という長い歳月を通じて。「そのために、私や周囲の大人のことも、大事にしてもいいのでは?」というのが、子育て2年目の私の意見です。「お母さんはあなたに時間を貰って夢を叶えたから、あなたの夢も応援するよ」と言える母親を目指したいと思います。

「そんなに海外に行きたいの?」

行きたいです! 私は3人チームでパレスチナ事業を運営していますが、2人は現地・エルサレムの事務所、1人(私)は東京事務所で働いてきました。一緒に働く2人の苦労や楽しさを、もっと知りたいと思っています。
また、東京事務所のスタッフのお仕事には、皆さんに現地のことを伝え、お気持ちを預かり、大切に管理し、何をすることができたか、課題は何か、それをどう乗り越えるかをお伝えすることも含まれます。もちろん、常に情報を共有してくれる現地の2人は大変心強いのですが、皆さんにお話しする機会があるたびに、「いつか自分の目で見て、自分の身体で感じて、もっと話せるようになりたい」と願っていました。半年の赴任を経験して戻ってきたあと、もっとたくさんのことを日本で伝えていけるように、経験を積みたいなと思っています。今後の私の成長にとって、必要不可欠なステップです。

最後に:世界で見てきたママたちの姿

とはいえ、やっぱり不安もあります。「何かが違う!」と察知して泣き叫ぶ子どもと離れた日は、やっぱり涙が止まりませんでした...。
そんな時に思い出すのは、イスラエルのテルアビブで出会ったフィリピン人のお母さんたち。彼女たちは幼い子どもたちをフィリピンに残して、イスラエルへ出稼ぎにきていました。母国では月200ドルしか稼げない一方で、イスラエルで働けば月1,000ドルは稼ぐことができます。「家族の生活費と、子どもの教育費を稼いでいるの」と教えてくれ、「路地裏の1K物件を10人くらいでシェアして住んでるわ、子どもとはスカイプで話しているのよ」と言う彼女たちのたくましさに、圧倒されたのを覚えています。「こんな人生も、あるんだなぁ」と。
また、私の義実家のルーツである中国では、夫婦で出稼ぎしている家も多くあるようでした。それが個々の子ども、それぞれの家族にとってベストの選択肢かどうかは子どもが育ってみないと分かりませんが、世界を見渡してみると本当にたくさんのオプションがあり、挑戦を続けている家族もあるのだ...ということを思い知らされます。

私の挑戦は、たった半年、しかも自由意志です。さて、何が得られて何を諦めることになるのか...。また改めて、ご報告したいと思います。

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