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第15回:アフガニスタン事業担当 加藤真希

2015年度広報インターン 渡辺 由香
2016年4月 8日 更新
いつも優しい加藤さん。スタッフの中では歳も近いので、話しかけやすいです!いつも優しい加藤さん。スタッフの中では歳も近いので、話しかけやすいです!

こんにちは。2015年度広報インターン渡辺です。インタビュー第15回目は、アフガニスタン事業担当の加藤真希さんです。加藤さんは語学の勉強が好きで、これまでもいくつか言語を学んできたようですが、現在は担当している国アフガニスタンの言語「パシュトゥー語」に挑戦しているそうです! 高校時代から国際色豊かな加藤さんのキャリアを、ここぞとばかりに掘り下げて行こうと思います!

国際協力に携わろうと思うようになったきっかけはなんですか?

そもそものきっかけは、高校1年生の時に、ニュージーランドに留学したことです。田舎で生まれ、異文化体験にはあまり縁がない環境で育ったので、とても大きな出来事でした。中学校で初めて英語の勉強を始めて単純にとても楽しいと感じ、あまり深く考えずに英語圏で生活してみたいと思って決めました。自分よりも海外経験もない両親の心配の方が大きかったと思います。

英語圏の生活を体験しにいったはずが、ニュージーランドでは予想外の出会いがありました。それはアルゼンチン・チリ・ベネズエラ・コスタリカ・ボリビア・パラグライ・コスタリカ...などラテンアメリカから来ていた留学生でした。この出会いは強烈なカルチャーショックでしたね。大らかで、時間にルーズで、歌うわ踊るわ、いつもハグして仲間同士とっても楽しそう! しきりに巻き舌(※スペイン語)で感情表現や表情も豊かに喋ってる! なんかもう、シャイで律儀な日本人の自分とは全然違ったんです。彼らと仲良くなっていくうちに、ラテンアメリカへ興味がどんどん広がり、強く惹かれるようになりました。

留学中の手作りアルバム。ホストファミリーにも恵まれました留学中の手作りアルバム。ホストファミリーにも恵まれました
ラテンアメリカの留学生とキャンプ。音楽を奏でて夜を明かすラテンアメリカの留学生とキャンプ。音楽を奏でて夜を明かす

「熱い人たちだなー」という憧れがきっかけでしたが、色々と調べたり聞いたりしていくうちに、その地域の抱える格差・貧困の問題についても興味を持つようになり、今度はラテンアメリカの国に留学するんだ、と決めて大学に進学し、在学中に交換留学制度を利用してメキシコに1年間滞在しました。メキシコ人の学生には社会奉仕の義務があり、大学にはボランティアプログラムがあったので、大学の外の世界を見るために私も同行させてもらいました。その体験が国際協力を強く意識する原点となりました。

メキシコには世界でトップクラスのお金持ちが住んでいる一方で、同じ街に、インフラ整備もされていないスラムが広がっている。国民の半分が貧困ライン以下とも言われている。両極端とも言える人々が、1つの国の中で、しかもこんなに近くに住んでいる。「何がこの格差の構造を作り上げているんだろう?」と非常に強い疑問を持ちました。平日には裕福な大学で学生生活を送り、週末にはボランティアでスラムに通うという日々の中で、生まれて初めて、圧倒的な格差の存在を感じました。この頃、高校生の時からただ憧れて好きだったこの地域の社会構造により関心を強め、国際協力に将来も関わっていきたいと真剣に考えるようになりました。

大学卒業後はどのような進路に進まれたんですか?

苦楽をともにしたチームの仲間と苦楽をともにしたチームの仲間と

日本の大学卒業後は、再びメキシコに留学しました。1年間の留学だけじゃもちろん足りなかったから! 2度目の渡航では、ある大学に、絶対に学びたい!と思えるコースがあったのでそこに進学しました。それは「地域開発学マネジメント」という専攻で、学生数人でチームを組んで、チームごとに割り振られた地域へ行き、そこに住む人々がより豊かな生活をするためにできることを、座学だけでなく、フィールドワークを含めて学ぶというものでした。 (当時の様子はこちらでも)

私は先住民族の村で、村人、大学と現地NGOとが共同で行う生活改善プロジェクトに参加しました。今私はJVCでアフガニスタン事業を担当しているのですが、治安上の問題から、なかなか現場に行けないんです。そんな私にとって、"村での暮らしがどういうものか"を想像するとき、この経験が役に立ってると思います。国や文化は大きく違うけれども、当時の様子を思い出しながら、人々が協力するときの苦労や苦労、外部者が関わる影響について考えることができる。村で学んだ経験がなければ、想像することすら難しかったように思います。

メキシコの先住民族の村で村人と一緒に行ったプロジェクトは「羊プロジェクト」でした。初めに肉用の羊を数頭、村人自身が選んだ世帯に配り、その後は生まれた子羊を次々と別の世帯に渡し、交配してどんどん増やして、肉を売ることで収入を増やすプロジェクトです。子羊が何匹産まれて何匹死んだのか? エサ代はいくらか? 羊を隣人に渡す順番は? 最終的にいくらで売れたのか? 進捗状況の調査をたくさん行いました。私たちは羊が生まれたり死んでしまったりするのに、一喜一憂し、どうすればうまくいくのか、村の人たちと迷いながらも1年を過ごしました。この経験で学んだ大きなことは、村の誰に何を聞くかということです

羊について聞くなら、世話をしている子どもが一番! ニット帽をかぶって聞きとりをしているのが加藤さん羊について聞くなら、世話をしている子どもが一番! ニット帽をかぶって聞きとりをしているのが加藤さん

例えば、寄り合いなどの話し合いの場で前面に出てきて発言するのは男性。でも、実際に羊の世話をしているのは、女性や子どもの場合が多いんです。男性は出稼ぎで街に出ていて平日は村にいないから。「うちはうまくいっているよ」って男性が言っていても事実はそうとは限らず、女性や子どもにこっそり聞いてみると、まったく違う回答が返ってくるんです。

調査の時に使っていたシート。文字が読めない人も多いため、誰でもわかるように記号を使うなどの工夫がされています調査の時に使っていたシート。文字が読めない人も多いため、誰でもわかるように記号を使うなどの工夫がされています

よく発言する人の言葉をそのまま捉えるのではなくて、「実際に羊の世話をしているのは誰なのか」。事実をしっかりと自分の目で探しに行くことが重要であるということを、実感を持って学ぶことができました。

メキシコでの経験が今の仕事にもつながっているんですね。どうしてJVCで働くことになったんですか?

この専攻を修了した後はそのままメキシコの現地NGOに就職しましたが、働いているうちに、住んでいた場所の治安が悪くなったこともあり、色々あって一旦帰国することになりました。志半ばで帰国することになってしまい、無念な気持ちでいっぱいでした。実は私は大学時代にすでにJVCで「政策提言インターン」をしていたんです。NGOの国際協力について学びたくて、1年間お世話になっていました。メキシコから帰国せざるを得なくなり、この後どうしようか悩んでいた時、インターン時代にお世話になっていたJVCの方に近況を話していたところ、「今ちょうど職員募集をしてるよ。どう?」と言われたんです。そこで応募を決めました。

インターンを終えた時から、いつかJVCで働きたいと心のどこかでずっと思っていたので、予想以上に早い段階で念願が叶った形でした。JVCの、いつも人々のそばに寄り添い、横からの目線で地道に活動する姿勢にとても共感していたので、担当する国についてはこだわりはありませんでした。その時募集していたのがたまたま、アフガニスタン事業だったんです。ラテンな雰囲気から一転、濃~いイスラムの国、アフガニスタンへの関わりが始まりました。

実際に働いてみて、どうですか?

この日は村の長老たちとの大切なスカイプ会議の日。現地の文化に配慮して、加藤さんも肌の露出を控えるため、スカーフを巻いていますこの日は村の長老たちとの大切なスカイプ会議の日。現地の文化に配慮して、加藤さんも肌の露出を控えるため、スカーフを巻いています

今年で職員5年目を迎えますが、今はもうアフガニスタンに夢中です。一番行きたい国ですね。現地にはなかなか行けないけれど、毎日スカイプやメールで現地スタッフと連絡を取り合っています。

アフガニスタン事業でも、都市部から離れた村で病気予防や教育促進のために村人が主体的に取り組むのをJVCがサポートするという活動をしています。村の現状と目指す姿を理解し応援するために、自分たち外部の人がどのように関わっていくべきかを模索する日々です。当たり前ですけど、まずはアフガニスタンでの紛争の背景や人々の慣習を知ることが大事ですよね。離れているとこれが結構難しい。ある程度知ったつもりになっていても、関わって4年経とうとする今でも、スタッフと話している日常会話の中にも新たな発見があります。現地スタッフはとってもフレンドリーでおちゃめなんですよ。だから、自分たちと変わらないなーなんて思う一方で、長引く紛争の中で、皆それぞれ家族を失くしたり、夢を奪われたり、難民生活を経験してきたことを知るとき、やっぱり自分と同じではないなと感じます。だからこそお互い、それぞれの立場でできることを協力していかないと。

■アフガニスタン最新情報、随時更新中
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/afghanistan-report/

【インタビューしてみての感想】

今まで何人ものスタッフの方にインタビューをしてきましたが、その中でも加藤さんはとびきり国際協力に真っ直ぐな印象を受けました。「もっと知りたい」という向上心と、それを実現させる行動力は、今も毎朝パシュトゥー語の勉強を欠かさない加藤さんの姿勢につながっていると思います。本当にかっこいい!

【次回予告】

手先の器用な加藤さん。描き方や影のつけ方がおしゃれで、まるでアート作品のようです手先の器用な加藤さん。描き方や影のつけ方がおしゃれで、まるでアート作品のようです

次回は、加藤さんが「遭難とかしたら真っ先に頼りになりそうな人」とおっしゃるあの方にインタビュー。ご期待ください!

■加藤が担当するアフガニスタン事業詳細、ご支援はこちらから

スタッフインタビュー2015 の記事一覧:こちらもぜひお読みください

更新日タイトル
2016年7月25日 更新最終回:2015年度広報インターン 
清水春香/渡邊由香
2016年7月21日 更新第19回:経理担当 中原和江
2016年6月16日 更新第18回:南アフリカ事業担当 渡辺直子
2016年5月 9日 更新第17回:南相馬事業担当 白川徹
2016年4月28日 更新第16回:気仙沼事業担当 横山和夫
2016年4月 8日 更新第15回:アフガニスタン事業担当 加藤真希
2016年3月23日 更新第14回:コリア事業担当 寺西澄子
2016年3月15日 更新第13回:パレスチナ事業担当 並木麻衣
2016年3月14日 更新第12回:カレンダー事務局 橋本貴彦
2016年2月25日 更新第11回:会員・支援者担当 宮西有紀
2016年2月16日 更新第10回:スーダン事業担当 小林麗子
2016年2月15日 更新第9回:ラオス事業担当 平野将人
2016年2月 3日 更新第8回:広報担当 大村真理子
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2015年12月11日 更新第6回:コンサート事務局 石川朋子
2015年12月 3日 更新第5回:経理担当・イラク事業担当 池田未樹
2015年11月26日 更新第4回:カンボジア事業担当 山崎勝
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