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第7回:アフガニスタン事業統括 小野山亮

2015年度広報インターン 清水 春香
2015年12月24日 更新
ヒゲとは裏腹な優しい笑顔が特徴の小野山さんヒゲとは裏腹な優しい笑顔が特徴の小野山さん

広報インターンの清水です。
アフガニスタンでは不安定な治安状況のため、日本人スタッフが事業地に駐在・出張できない状態が続いています。そんな中で東京から熱心に支援を続けるアフガニスタン事業統括の小野山さん。その強い想いや熱意はどこからくるのでしょうか?今回のインタビューでは、小野山統括のダンディなヒゲについても迫っていきたいと思います。

国際協力に携わろうと思ったきっかけは何ですか?

子どものころ韓国を訪れた時の写真だそうです。ヒゲがない小野山さんは激レア!子どものころ韓国を訪れた時の写真だそうです。ヒゲがない小野山さんは激レア!

僕が小学校2年生くらいのころから、父親が仕事の関係で韓国に約7年、単身赴任をしていたんです。僕は福岡に住んでいたので韓国はわりと近く、家族で父親に会いに行くこともありました。今からは想像もつかないかもしれないけれど、韓国は軍事政権・独裁政権と言われる時代もあって、民主派が弾圧されたりもしていました。

当時、海外へ行くこと自体初めてで、飛行機ですら初めてだった時に、韓国の空港に兵士がいるということに大変衝撃をうけたことをよく覚えています。また、道を歩いていると「イルボンサラム。イルボンサラム。(韓国語で"日本人"という意味)」という声が聞こえることがありました。何が何だかよく分からなかったので怖く感じた体験から、だんだんと「昔、戦争があったんだ」「日本人と韓国人は違う民族なんだ」と分かってきて、戦争などの過去の歴史を意識するようになりました。これが、今の仕事に就くきっかけというか原体験なんですけど、多感な時期だったのでインパクトが大きかったですね。

父親自身も色々と苦労していたようですが、7、8年韓国で仕事をしていたので、最終的には韓国語がベラベラになり、韓国人の同僚と酒を酌み交わしては大笑いするような仲になっていました。その様子を間近で見て、「自分は戦争とか過去の歴史を意識するようになっていたけど、1対1の人間になったらそんなこと関係ないし、一個人同士が酒を飲んでバカ話をできるようになるんだ」というのを肌で感じましたね。「国と国って実は関係ないんじゃないかな」と思うようになりました。

こうした経験から、広~い世界に暮らす市民としても役に立てることはないかと、漠然と考えるようになりました。当時は「NGO」なんて言葉もなく、国連とかもよく分かっていなかったので、具体的にこういう仕事に就くとは考えていませんでした。自分の想いをどう仕事にできるのかな、という感じでした。子どもの時からなんとなく持っていた想いを、今、かたちにできたというところでしょうか。

大学生活で打ち込んだことは?

今の仕事に直接結び付くような、まともなことは、まったくやってないですよ。バレーボール部に所属して、バイトをして、というごく普通の大学生でした。福岡の田舎から東京に出て、正直、大学の「講義講義した」授業に幻滅していました。昔から漠然と抱いていた想いだけはずっとあったけど、なにをやったらいいか分からないし、それをかたちにできないしなぁ...と大学時代は腐った感じでしたね(笑)

他NGOではスリランカに駐在し、内戦時や津波後の復興・救援活動に従事していたそうです。他NGOではスリランカに駐在し、内戦時や津波後の復興・救援活動に従事していたそうです。

卒業する頃に「かたちにしないと」と思って国際関係を学びに大学院に進学し、日本のNGOにボランティアをしにいきました。そこではシンポジウムの手伝いやニュースレターの整理など諸々の事務作業をしました。ニュースレターを整理していると、海外のNGOのニュースレターを読むこともあって、当時の日本では紛争問題を扱う団体は少なかったけれど、海外にはそういうものがあるということを知りました。それからは塾でアルバイトをしたり、放送局で旧ユーゴの紛争を扱った番組制作のアシスタントやったりしましたが、アメリカでのインターンシップが可能な大学院プログラムの選考に通ったので渡米しました。帰国後は他NGO勤務を複数経てJVCにきました。

清水:外交官や省庁ではなく、なぜ、NGOという選択をしたのですか?

先ほども少し話しましたが、当時福岡の片田舎で、筑後川の支流とかでウナギ(川にウナギもいました!)をとったり、イカダを作って乗ったり、クワガタをとって遊んでいた僕にとって、やっぱり韓国での経験が本当に衝撃的でした。その時の想いがずっと沁みついていたので、NGOという選択をしたのは、僕にとって自然の流れですね。

アフガニスタンは現在、情勢上なかなか現地に行ったりできませんが、思うことはありますか?

なんとこのインタビューの後、3年ぶりのアフガニスタン訪問が実現!首都カブールにて現地スタッフと撮った写真をご提供いただきました。1人だけ写っている女性は、小野山さんの同僚のアフガニスタン事業担当の加藤さん。加藤さんの右隣が民族衣装を着た小野山さんです。皆さん良い笑顔!なんとこのインタビューの後、3年ぶりのアフガニスタン訪問が実現!首都カブールにて現地スタッフと撮った写真をご提供いただきました。1人だけ写っている女性は、小野山さんの同僚のアフガニスタン事業担当の加藤さん。加藤さんの右隣が民族衣装を着た小野山さんです。皆さん良い笑顔!

それはすごく辛いことです。だって、一緒に仕事をしたり、なにか手助けになれば、と思う相手の人たちの様子が直接分からないですからね。現地スタッフとはパキスタン、インドやドバイなどの第三国で会議をもったり、日々のスカイプなどでやりとりをしています。スタッフやメディアを通じて、人よりはアフガニスタンについて知っているけれど、体感として分からないっていうジレンマはすごく辛いですよね。その国を好きになるって、普通はその国の空気や食べ物、文化、人とかを含めてじゃないですか。それを体験できないというのは正直すごく辛いですよ。

でもアフガニスタン事業の場合、日本人スタッフが現地にいないこともあって、現地のアフガン人スタッフの頑張りがすごいんです。最初は考えてもいなかったような仕事上の行き違いなどがあっても、お互いの話し合いを経ると納得してくれ、次の時には頑張ってお互いに目指すものを持ってきてくれるんです。現地に行けず、辛いことのほうが多いですが、そういうやりとりができた時は、心底嬉しいですね。

アフガニスタンというと紛争地のイメージが先行してしまいがちですが、私たちが知らないような一面はありますか?

アフガニスタンの長老たちと。アフガニスタンの長老たちと。

僕もアフガニスタンの風景や人には"ごっつい"イメージを持っていたんです。紛争のことばかり言われて、怖いでしょ、ぶっちゃけ。規制が強くなる前は、現地に出張できていたんですが、長老たちは、ごく普通に話している時に、急にヒゲを櫛でとかしはじめたり、しかもそこでつっこむとニコニコして応えてくれる。アフガニスタンの人はヘナで髪を染めたりもするんですよ。メジャーなのはオレンジ・赤・パープル。最初はびっくりしたけど、こういう一面を見て、一気に親近感がわいて嬉しかったな~。

風景は山がとても美しくて、後はブドウやスイカなど果物もたくさんとれるんです。あとみんなクリケットが大好きですね!
(小野山さんのスタッフコラムでも少し触れられています)

ところで、小野山さんのその素敵なヒゲは、アフガニスタンを意識してのものですか?

ヒゲについて誇らしげに語ってくださる小野山さんヒゲについて誇らしげに語ってくださる小野山さん

ヒゲ歴は12、13年くらいですね。僕のひげは熟成していますよ(ニンマリ)。
ただ最近、ヒゲに白髪が混じってきたんですよ。歳ですかね。でもヒゲを生やしているのは海外に行くからとか、国際協力の仕事をしているからというわけではないですね。元々ヒゲが濃いほうなので整えてはいますが、これが僕にとって自然状態なんです。

清水:アフガニスタンの人に会う時にヒゲがあったほうが親しみやすいのかな~と思っていたのですが、いかがですか?

そうですね、それはあります。アフガニスタン人でも、最近の若い人は剃ったりしているみたいですが、古い慣習や厳格なスタイルを持つ人は、「ヒゲは自然なものなので遊ばない」と考えるようです。僕も、アフガニスタン人と比べるとまだ薄いほうなので、スタッフとの第三国での会議の際は事前の一週間くらいは剃らず、会議中は一度も剃りません。

最後に、とびっきりの写真を下さい!

サッカーワールドカップ予選:アフガニスタン-日本戦の前に。サッカーワールドカップ予選:アフガニスタン-日本戦の前に。

ドバイでの会議の時にスタッフと撮った写真です。皆でアフガニスタンを応援する一枚!
現地にはスタッフが約30名いて、全員第三国に来て会議をするというのは難しいので、一部のスタッフと持ち回りで会議を持つようにしています。メッセージに「忘れないでアフガニスタン!」(Don't Forget Afghanistan!)とあるのは、昨年、NGOが各国で同時に行ったキャンペーンのメッセ―ジです。相変わらず厳しい状況にあるアフガニスタンですが、国際社会からの関心は少しずつ薄れ、世界はアフガニスタンのことを忘れようとしている。だから、「忘れないでアフガニスタン」!サッカーでも応援しよう!

【インタビューをしてみての感想】

手帳にこっそりと下書きをして描きあげてくださいました。やさしい!手帳にこっそりと下書きをして描きあげてくださいました。やさしい!

明晰な頭脳だけでなく、優しさとユーモアをも持ち合わせる小野山さん。小野山さんのまっすぐな想いをインタビューしているうちに、私もどんどんアフガニスタンの魅力に引き込まれそうです。個人的に、小野山さんのヒゲ事情についてうかがうことができて楽しかったです。(清水)

【次回予告!】

なぜか上の写真撮影のあと、描き直して再提出してくださいました。どこが変わったんだろう・・・? (清水)なぜか上の写真撮影のあと、描き直して再提出してくださいました。どこが変わったんだろう・・・? (清水)

次回は、小野山さんが
「流れ出~たら~アジア♪」(アジアの純真。小野山さん、お好きだったのでしょうか。)とおっしゃるあの方にインタビューします。乞うご期待!

■小野山が担当するアフガニスタン事業詳細、ご支援はこちらから

スタッフインタビュー2015 の記事一覧:こちらもぜひお読みください

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2016年7月25日 更新最終回:2015年度広報インターン 
清水春香/渡邊由香
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2016年6月16日 更新第18回:南アフリカ事業担当 渡辺直子
2016年5月 9日 更新第17回:南相馬事業担当 白川徹
2016年4月28日 更新第16回:気仙沼事業担当 横山和夫
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