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2012年11月 9日 【 イベント&講演

IMF世銀総会:CSOセミナー、プログラム・オブ・セミナーズに参加して

2012年度調査研究・政策提言インターン 佐々木 康隆
2012年11月 7日 更新

こんにちは。調査研究・政策提言インターンの佐々木ともうします。この度私は、3週間ほど前に東京・有楽町で開催された『IMF世銀総会』に参加しました。この記事を通して、総会の雰囲気を感じていただければと思います。私が総会で参加したイベントは以下の通りです。

2012年10月10日(水)
CSOセミナー「援助効果と透明性 〜ODAの説明責任の再検討と世銀総会の比較〜」
主催:ODA改革ネットワーク(日本)

2012年10月11日(木)
プログラム・オブ・セミナーズ
「岐路にあるグローバル化:東京から東京へ - NHKディベート」
主催:IMF、財務省、NHK(日本放送協会)

2012年10月11日(木)
プログラム・オブ・セミナーズ
「危機の時代に貧困と戦う:ジム・ヨン・キム世界銀行グループ総裁」
主催:対外関係局 世銀

IMF世銀総会では各国の中央銀行総裁、財務・開発大臣、民間セクターの幹部、学界の代表などが一堂に会し、世界経済の展望、国際金融の安定性、貧困削減、経済開発、援助効果といった世界的な問題について協議します。48年前の東京開催の時は、ちょうど東京オリンピックの年でもあり、戦後の経済成長のスタートラインに立った年と言えます。そんな日本経済の転機になりうる現場なのです!

CSO (Civil Society Organization:市民社会組織(※脚注1)セミナーでは、ODA改革ネットワーク主催のセミナーに参加してきました。テーマは「援助の透明性(transparency)」についてです。援助の透明性とは、開発援助の現状やその成果を公に情報開示することをいい、援助自体の効果向上や信頼性に関わってきます。

これは日本のODAの重大な問題です。イギリスのNGO "Publish What You Fund" の調査によると、調査した58団体のうち、日本は23位で情報公開度100%中36%しか公開していません。逆に世銀は、援助の透明性に関して、世界標準で一番の援助機関です。プロジェクト評価・成果や英文資料へのアクセスの不備などから、国際的スタンダードに比して遅れている日本の情報公開度を問題意識に、このセミナーでは「いかにODAの透明性を担保するか?」そして「日本のCSOはいかにこの問題に取り組むべきか?」について議論しました。

まず始めにJICAの山田様から、JICAにおける情報公開について解説していただきました。JICAでは案件の要請、調査、計画、審査、実施、そしてモニタリングの段階まで、ある程度情報公開がされています。日本の国内法に基づいて情報が公開されているようで、政府の足下にある組織であることを改めて確認しました。

エセックス大学の藤田様からは、世銀とADBの情報公開制度について、人権という視点から説明していただきました。人は生まれながらに情報を自由に発信し、受け、考える権利を持っています。そのため世銀もADBも、個人ベースで原則的に全ての情報は公開している。両者はCSOとの意見交換を通して、政策の改善に努めていることも、情報公開性の高い所以です。

最後にJACSESの田辺様から、世銀と外務省の比較分析していただきました。世銀は関係国家の合意があれば公開可能ですが、外務省は政策過程の段階での情報公開には厳格なようです。JICAの情報公開も、政府が公開しなければ、JICA自身も制約されてしまいます。両者の公開度のギャップは明らかです。

「援助効果と透明性」セミナーにて司会を担当するJVC高橋(写真左)とパネリストの方々「援助効果と透明性」セミナーにて司会を担当するJVC高橋(写真左)とパネリストの方々

「見える」より「見ること」

以下はセミナーを通しての僕の個人的な感想です。政府が「見える化」の名の下に情報公開するのも重要ですが、むしろ私たちが情報を積極的に求める「見る化」はどうなのでしょう?ODAには私たちの税金が使われています。私たち国民の税金がどのように使われ、誰が利するのか?誰が救われるのか?

私たちは情報を発信し、受け、考える権利をもっていますが、権利は行使されてはじめて意味をなします。ODAの現状・成果の「見える化」は大きな課題ですが、国民の「見る化」も同時にODAの重要な課題だと、インターンと学生の視点からそう感じました。

プログラム・オブ・セミナーズ

本セミナー以外にも、総会開催中に開催されるプログラム・オブ・セミナーズというイベントにも参加してきました。

1つ目は「岐路にあるグローバル化:東京から東京へ」に参加してきました。ここでは主に、グローバル化によるリスクにどう対処し、どのようにグローバル化の利益を活用するかについてパネリスト間で議論がなされました。印象的だったのは、議論の中心を占めた若者の雇用の問題です。日本の大学生もそろそろ就活シーズンに突入しますが、世界的に若者の雇用が収縮傾向にあるのは明白です。若者の失業は、大きな社会不安につながる危険性を有します。そういった観点から、パネリストから様々な提起がなされました。

2つ目は「危機の時代に貧困に立ち向かう:ジム・ヨン・キム世界銀行グループ総裁」です。インタビュー形式のセミナーでしたが、キム氏の人格の良さが伺える、非常に興味深いセミナーでした。主に経済的な側面から、経済危機や貧困という国際的な問題に対して、いかに対応するかについてインタビューがなされていました。

終わりに

まとめると、今回のIMF世銀総会では、各種の経済や貧困に関わるテーマで様々な催しが行われました。世界トップの経済力をもつ日本、その一方で経済が近年低迷しつつある日本で、このような国際的な催しが行われた事は、国内の自信につながるのではないでしょうか?この記事では各セミナーについては、当日録画録音された映像がIMFのサイトにございますので、ご興味がある方はぜひURLをクリックしてご覧になって下さい。(日本語吹き替え)

※脚注(1)
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