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講演会「スモールマーケット:つながりが見えるマーケットの課題と可能性」を聞いて

2012年度アフリカインターン 宮下 智衣
2012年6月29日 更新

連続公開セミナー「食べ物の危機を考える」
2012年度第一回目(5/31木)

「スモールマーケット:つながりが見えるマーケットの課題と可能性」

講師
勝俣 誠(明治学院大学国際学部教授)
渡辺 直子(JVC南アフリカ事業担当)

共催
日本国際ボランティアセンター(JVC)、アフリカ日本協議会(AJF)、ハンガーフリーワールド(HFW)、明治学院大学国際平和研究所(PRIME)

初めまして。2012年度アフリカインターンの宮下智衣です。現在大学4年で、開発社会学を勉強しています。南アフリカ担当の渡辺さんのお手伝いとして、明治学院大学にて開かれている「食べ物の危機を考える」という連続公開セミナーに参加しました。今回は、その会で聞いたことをお伝えします。

この講演会シリーズは、明治学院大学国際平和研究所(PRIME)、アフリカ日本協議会(AJF)、ハンガーフリーワールド(HFW)と日本国際ボランティアセンター(JVC)が共催で行っているものです。今回のテーマは「スモールマーケット:つながりが見えるマーケットの課題と可能性」でした。

明治学院大学の勝俣先生は、平和を構築するうえでの食べ物の重要性や、人々が集まるマーケットが果たす役割について話されました。渡辺さんはJVCの南アフリカ農村での活動話を通して、南アフリカでの食べ物の売り買いの状況、これからのスモールマーケットの可能性について話されました。ここでは渡辺直子さんのお話を中心に紹介していきます。

JVCの南アフリカの活動としていざ畑をつくろうとしても、種もない、肥料もない、水もない、虫よけもないという、ないないづくしとなってしまうのですが、そこで持続可能な農業をすすめていくために大事なことは、「今ここにあるものは何なのか?」と考え、あるもので出来ることを少しずつやっていくことです。

種がないなら、翌年に種が取れる現地の野菜を植え、肥料がないなら、牛の糞を肥料とし、水がないなら、今土の中にある水を蒸発させないために土の上に糞をかぶせる、虫除けがないなら、虫の死骸がはいった液体をまくことで自分と同じ虫の死臭がするところにはこない、というようにできることをしていくことで進めていきます。

南アフリカでは農村部まで市場経済が進出していて、チェーン店や大型スーパーの安い商品の存在があるために、自分で農業するより買ったほうが安いという問題があります。そしてアパルトヘイト時代の黒人に対する政策を背景とした「農業の衰退」という歴史的流れもあり、自分たちで農業をしてそれを売ってお金にするという考え自体が根付いていません。

南アの農村部にある大きなショッピングモール南アの農村部にある大きなショッピングモール

農業で暮らしている人は大規模農業で成功している人のみ、商業をするのは大きな巨大チェーン店というように、一部の人がたくさんのお金を手に入れる「世界の縮図」とも呼ばれる格差社会南アフリカで、小さいことをコツコツやって成功している人がまわりにいないため、住民の頭にも将来や自分たちのくらしについて二極化した発想しかない場合が多いのです。

彼らが、自分たちが作った商品をスモールマーケットなどで売ってお金を手に入れる、ということがイメージできるようにしていくこと、そして実際に地域循環をつくっていくことが課題になっていきます。

例えば南アフリカではフレッシュジュースがほとんどなく、みんながスーパーで工場製品のジュースを飲んでいますが、自分たちで作って売るというイメージができるようになれば、まちなかにフレッシュジュースの個人商店がでてきたりするのではないでしょうか。

加工されたジュースが並ぶ加工されたジュースが並ぶ

参加者の質疑応答の時間では多くの方が質問をしてくださりました。「新しいものを取り入れるのではなく、あるものをやりくりするアイデアは住民の人が思いつくのか」という質問で、発想はJVCやトレーナーで、それを実際に可能にしてくれる力のあるトレーナーに出会えたことが大きい、彼らは現地の言葉も話し、現地の住民とのコミュニケーションもはかれるというお話をしていただき、どんな方と協力して仕事をするかというのがとても大事なのだとわかりました。

JVCによる「環境保全型農業普及事業」に参加した篤農家と畑JVCによる「環境保全型農業普及事業」に参加した篤農家と畑

「Facebookなどのインターネットの普及の役割は」という質問では、インターネットが普及していない場所も多いが携帯電話はほとんどの人が持っているということを知ることができました。また、Facebookは、同じ苗字の人を探してあって、一緒に自分たちの祖先をさがすというツールになっていることもあるというおもしろい情報を聞くことができました。

「食べるものに困っていると言うが、写真の女の人たちはすごく体格がいいのはどうしてなのか」という質問には、「いい質問ですね」という声がたくさん聞こえました。「肥満と飢餓」とセットで言われることが多くなってきたように、貧困層であればあるほど、健康的な組み合わせの食事をとることができなかったり、体に悪いファーストフードばかりを食べたりします。食べ物の栄養に関する知識が少ないのも理由の一つです。このような理由で悪い食生活をしているため、お金はないけれども太っているという現状が貧困地域でも見られるようになってきています。

今回の講演会に参加してみて、住民の性格・モノの考え方というものがすごく重要だということにおどろきました。スモールマーケットでつくったものを売る考えを今までもっていなかったとしても、そういうアイデアを聞いたらのってくるものだと思っていましたが、自分を中心にお金のやりとりが行われることがイメージできないと難しいものなのだと分かりました。しかしよく考えれば、現在スモールマーケットが存在しないため、そもそもどこかで売るイメージができないのも当然なのかなと思いました。

また、スーパーの安い商品に負けずにスモールマーケットを盛り上げるにはどうしたらいいかなど、まだまだ問題がたくさんあり、果たしていい解決策があるのだろうか、とすごく考えさせられました。けれども、JVCの南アフリカの農村の支援で行っているように、あるもので、できることから、小さなことからコツコツと、という精神が大事なのかなと思いました。とても勉強になる講演会でした。

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