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2012年11月21日

南相馬の復興の進み具合を聞いて来ました

震災支援担当/ アフガニスタン事業担当 谷山 由子
2012年11月27日 更新

2012年11月21日(水)鹿島区のさくらホール(500席)で開催された南相馬市復旧・復興市民説明会に参加してきました。

標記の説明会は、昨日の原町区での開催に引き続き開かれたもので、ちょうど南相馬に視察にいらしていた支援団体の方と参加してきました。

会は18:30からおよそ2時間開かれ、前半1時間で行政側からインフラや復興計画に沿った新しい事業の進展について、また除染の状況についての説明、後半の1時間をつかって質疑応答が行われました。

開催直前の会場のようす。この後ろに30名ほどが着席していました。開催直前の会場のようす。この後ろに30名ほどが着席していました。

インフラを含む復興の進捗状況は、それぞれ『旧警戒区域』と『旧警戒区域以外』に分けて説明され、防潮堤工事や海岸防災林の造成から農地・農業用施設の整備、復興まちづくり(防災集団移転や災害公営住宅整備など)、工業団地整備、農業復興総合支援(植物工場の整備など)や再生可能エネルギー導入推進にわたる16の項目について説明があり、いずれもある程度の進展があったことが伺えました。

除染については、除染対策室課長の羽山さん(JVC調査先遣隊が昨年4月に南相馬の調査に入った当時は市長室におられ大変お世話になった方)から説明があり、生活圏や農地での除染が仮置き場が決まらず予定通りには進んでいないことが報告されました。

後半1時間の質疑応答では活発に質問がだされ(後ほど行政関係者に個別でお話を伺ったところ、この会でのやりとりは"比較的穏便だった"そうですが)、県や国の担当者も答えに窮する場面もありました。その中で印象的だった質問と答えを以下に記します。

Q:「今朝の福島民報に浪江町の帰還時期が示されていただが、その中の地図を見ると浪江町は"居住制限区域"か"避難指示解除準備区域"かが細かく区分けされ(行政単位の"大字"で区分け)ていた。小高区は"大字"よりも広い行政区単位の区分けになっている。そのため、浪江町の"避難指示解除準備区域"になっているところから100mも離れていない小高区のある地域は"居住困難区域"になっていて帰還することが難しいように見える。実際にそうなのか。そんな適当なやり方では、帰りたいと思っている人も帰るのを断念してしまうのではないか。なぜ、小高区はそんなに大雑把な区分けをしているのか。」 

A:「確かに、小高区では大字単位ではなく行政区単位で区域の区分けを出している。そのため、浪江町との差が出ているのは、ある行政区の中で線量が高いところがあれば、大字単位では低いところのあったとしても、それをもとに行政区単位で区割りをしたという経緯がある。ご指摘のように実際状況をみながら、今後は判断していく必要があると思う。」

この質問のほか、
「行政区長にもっとしっかり地元のことに関わってもらいたい。そのためにも市から助言してほしい(回答:心して働きかけます」
「放射性廃棄物としては線量が低い(8000ベクレル以下)個人宅の庭の土など処分に困っている土を、防災林の下に埋め立て有効利用したらいいのではないか。そうやって自分たちでコントロールする方法を上手に市民からも吸い上げて行かないと除染も含め前に進んで行かない(土は8000ベクレルの基準外のため、考え方としてはいいが埋め立てには不適切)。」
「今後また来るかもしれない地震や災害に向けてのハザードマップはできているか(回答:策定できていない)」などがありました。

説明会を終え感じたことは、鹿島区での市民の参加があまりにも少ないということです(500名入る会場に、30名前後しかいませんでした。あとでわかったことですが、市民への周知が徹底していなかった(寺内塚合仮設住宅の人も直前まで知らされていなかった)とのこと(原町区はもう少しいたようですが))。残念ながら、"説明会を開催した"というアリバイがほしかったのではないかと思われても仕方がないようにも思えてしまいました。

市民の参加人数に比べ、市、県、国の担当者が15名~20名いたのが、何か居心地の悪さを感じました。また、一部の行政側の丁寧な対応が心に響きましたが、復興が進まないこと、特に除染のための仮置き場が決まらないことで除染そのものが進まないことへの市民の不満もわかり、行政と市民がどの時点で解決策を見出していくのか、ひとつひとつの地域に対するきめ細かい話し合いと合意の必要性をあらためて感じました。

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