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遮断された携帯電話網

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年2月 1日 更新

12月末、私たちの第二次食料支援は佳境を迎えていました。戦火を逃れた避難民が毎日のようにカドグリに到着しています。

12月29日、18家族120人に配布、12月30日、30家族227人に配布、12月31日、9家族45人に配布・・。避難民の到着に年末年始は関係ありません。いや、戦闘に年末年始は関係ないと言うべきか。確かにスーダンではイスラームの暦に基づくラマダンなどの行事が重要であって、人々は西洋のカレンダーでの新年を気に掛けません。しかし、それでも1月1日はスーダンの建国記念日でもあり、大晦日から未明にかけイベントも行われます。

「ユヌスさん、明日はニュー・イヤー・デーですよ。明日くらい、休みましょうよ」

私は連日配布を続けるスタッフのユヌスに電話をしました。

「いや、新年だろうと何だろうと関係ない。避難民が到着して困っているのなら、明日も配布を続けるぞ」

いやはや、意気込みは買うけれど、私の立場ではスタッフを休ませなくてはなりません。

つながらない携帯電話

結局、1月1日には新たな避難民の到着はなく、スタッフは束の間の休息を取ることができました。
明けて1月2日。避難民の動きはどうでしょうか?

私はスタッフに電話を掛けましたが、「お掛けになった番号は、電波が届かないか電源が入っておりません」のアナウンスが流れてくるだけです。カドグリ駐在のユヌス、イルアミンのふたりともつながらないのです。

「なんだ、この大事な時に電源切りやがって」

そう思って、しばらく時間をおいて掛けてみましたが、同じアナウンスが聞こえてくるだけです。
「これは、ちょっと変だな」そう思って、カドグリにいる協力団体のスタッフや人道支援局にも掛けてみましたが、なんとカドグリにいる誰にも電話がつながらないのです。

カドグリで何が起きているのか?
結局それが分かったのは、国連からの治安情報でした。1月1日夜から、カドグリの携帯電話網が全面的に遮断。理由は、国連の説明によれば、恐らくカドグリの西方数十キロでの軍事作戦に合わせた措置だろうとのことです。
それでもしつこく電話をかけ続けていると、幸運にも、夜になってユヌスに電話がつながりました。

「大丈夫ですか?カドグリの様子はどうですか」と息せき切って尋ねる私に、
「携帯はつながらないけど、町は平静だよ」と答えるユヌス。「今日、配布は全部終わったぞ。食料を保管していたJVC事務所は空っぽだ。明日、人道支援局に報告をして明後日にはハルツームに戻る」

年末も続いた食料配布(12月30日、カドグリ郊外にて)年末も続いた食料配布(12月30日、カドグリ郊外にて)

こうして、私たちの第二次食料支援は1月2日に終了。予定していた1ヶ月の食料1,000人分は、まさに到着したばかりの避難民に配布されました。

しかし私たちの配布が終了した後も、携帯通信網が遮断される中で各地の戦闘は激しさを増し、避難民の到着は断続的に続きました。スーダン政府が州内に食料を運び込み、配布を始めたことが多少の救いでした。そして、携帯網の遮断はその後1ヶ月にわたって続いたのです。

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