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コンゴ民主共和国からの難民流入

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2008年12月16日 更新

「ヤンビオ(Yambio、南部スーダン西エクアトリア州の州都)のクルマを至急修理しなくてはいけないが、JVC整備工場で受け入れてくれるか」

ヤンビオに出張中のUNHCRの車両担当者イブラヒムさんから、そんな連絡が飛び込んできました。同じ時期、国際NGOのWorld Visionからも「ヤンビオの車両の燃料ポンプを大急ぎで修理してくれないか」との要請がはいりました。今まで、ヤンビオからの車両の入庫はほとんどなかったのですが、急にヤンビオ方面の動きがあわただしくなっています。いったい何が起きているのか?

理由は、ウガンダの反政府勢力「神の抵抗軍(Lord Resistance Army、略称LRA)」がコンゴ民主共和国北東部の村を襲撃し、5,000人近くの人々が国境を越えて南部スーダン、ヤンビオ方面に難民として逃れてきているからです。「神の抵抗軍」の名前は日本ではあまり馴染みがありませんが、村を襲撃して焼き払い、子供を誘拐して少年兵とすることで国際的に大きな非難を浴びてきた勢力です。本来、ウガンダ北部を拠点としていましたが、南部スーダンやコンゴ民主共和国に越境し、そこでも村の襲撃や誘拐を繰り広げてきました。JVC整備工場の研修生ケニーは「自分が難民キャンプいた頃、友人が何人もLRAに連れていかれ、二度と帰ってこなかった」と話しています。
スーダン南北間の和平合意が締結された2005年以降も、南部スーダンのウガンダ国境に近い地方ではLRAの活動が続いていたために、多くの難民が帰還することができませんでした。「LRAとウガンダ政府との和平合意が締結されない限り、南部スーダンの安定もあり得ない」との認識から、両者の和平交渉は南部スーダン政府のマチャル副大統領などを仲介役に南部スーダンの首都・ジュバで進められ、既に和平合意書へのサインを残すだけになっています。
しかし、いざ最終合意書へのサインという時になって、LRAのリーダー、ジョセフ・コニーは再三に渡ってこれをキャンセル。LRAがサインを拒否するのは、国際司法裁判所(ICC)からジョセフ・コニー自身が人道に反する罪で訴追されているため、和平合意をした後の身柄の保証がされないという理由からです。
和平合意がなされないまま、10月からコンゴ民主共和国北東部のLRAの活動が再び活発化し、先に述べたような南部スーダンへの難民の流入が起きています。国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)南部スーダン事務所は、周辺国から帰ってくるスーダン難民の受け入れを主な任務としていますが、一転して他国(コンゴ)からの難民を受け入れる立場になり、現在は難民キャンプ設置等の対応を大急ぎで進めています。前述のWorld Visionなどの国際NGOも、国連機関と協力しながらヤンビオ周辺での人道支援活動を進めています。

JVC工場内で修理を受けるヤンビオからのUNHCR車両JVC工場内で修理を受けるヤンビオからのUNHCR車両

11月末、LRAとウガンダ政府との何回目かの「最終交渉」が予定されていましたが、LRA側はまたもサインをキャンセル。事態が混とんとする中、逃れてくる難民への人道支援活動は続けなければならず、JVCも車両整備によってこうした活動を陰ながら支えています。


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