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2013年5月12日

不安が自信に。ボランティアである意味を見つめ直す研修

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2013年5月15日 更新
絵やストーリーを書くことを通して、学ぶ場面も絵やストーリーを書くことを通して、学ぶ場面も

3月18~22日にかけて、ドロップ・インセンターにて地域の子どもたちのケアにあたるボランティアを対象に、「Psychosocial Training(カウンセリング研修)」を実施しました。

「Psychosocial」は直訳すると「心理社会的な」。

生活環境や、置かれている社会状況によって影響される心の状態のことを指します。人は、単体である時と集団にある時には違った感じ方をし、それに伴って行動も変わってきますよね。

今回の研修では、5日間の前半は、日々さまざまな課題を抱える子どもたちに直面し、葛藤しながら活動を続ける子どもケアボランティアたちにフォーカスを当て、ボランティアたちが自分を見つめ直すことからはじます。

「なぜ、ボランティアをはじめたの?」「あなたにとって、地域の子どもたちはどんな存在?」という問いかけに応え、自らをコミュニティにおいてどんな存在として捉えているのかを考えていきました。

「研修の1日目が終わってから、自宅でなんで自分はボランティア活動をするのかを家族と話したの。初めて理解してもらえた気がしたわ」という声も聞かれ、改めてボランティア活動が地域を支える上でどんなに重要かを再確認することができたようです。

前半のセッションで一番参加者の印象に残ったトピックは、ストレス管理だったよう。

日々の活動の中で、子どもたちのためにしてあげたいことはたくさん。でも、自分たちにはスキルも、お金もない。そのことが多くのボランティアの心を傷つけていました。ストレスを抱えることは当たり前。まずは自分の心のケアを優先させることで、子どもたちへのケアの質も向上することを学びました。

ストレス解消の一つの方法、みんなで肩もみ!ストレス解消の一つの方法、みんなで肩もみ!

ストレスを解消するために自分たちで何ができるのはを考え、お互い抱えている課題を毎朝のミーティングで話し合い、解決策を一緒に考え、試してみた結果をまた共有することを習慣づけることにしました。

研修の後半では、子どもたちが親の死や虐待などつらい経験をしたときにどのような心理状態になるのか。その時に周りは何ができるのか、子どもの心理行動について学んでいきました。ボランティアたちからは、HIV陽性の子どもで、エイズ治療薬(ARV)を服用していた母親が亡くなってから、治療薬を服用することを拒むようになった子どもがいる。こういった場合はどうすればいいのか?など、具体的な事例が挙げられ、実践を踏まえた話し合いがなされました。

研修を終え、なんとなく目つきが変わったボランティアたち。

5日間の研修を通し、ボランティアたちが得たものは自信だったようです。自分たちは何も持っていないのに子どもたちのために何ができるのか・・・と言う不安から抜け出し、子どもたちの話しに耳を傾け、行動をはじめる一歩になったようです。

研修後には、ボランティアが実施を決めた毎朝のミーティングの内容を書き留めるためのノートを配布。今後、研修の成果がどのように生かされていくかモニタリングをしていく予定です。

カウンセリング研修でカバーしたトピック

  • コミュニティ・ボランティアとしての役割とは?
  • 南アフリカ国内のコミュニティケアの歴史
  • コミュニティケアを提供するアクター
  • 信仰、価値観、態度
  • 守秘義務
  • 私たちの人生を形作る要素:社会、経済、文化
  • ストレス管理
  • 課題解決のサイクル
  • 健康的な食生活
  • 「死」に直面すると~トラウマ
  • 地域開発とコミュニティ
  • 子どもの保護
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