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2012年8月15日

意外な発見~村の食物自給率

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2012年9月 4日 更新

南アフリカでは、農村地域においても、自ら耕す土地を持っていない人が多く、主食のパップを作るためのメイズ(とうもろこし)粉でさえも、市販のものを現金で購入している人がほとんどです。現金収入も少ない村では、食費の支出が家計に重くのしかかります。JVCが活動する地域でも、同様だと考えていました。

縁があり、栄養に関する調査を専門とする日本の大学の先生が、この日、JVCの事業地にやってきました。彼らは、人びとが暮らす自然環境からどのような栄養を得ているのか、その循環について調査をしているそうです。

すでにラオス、パプアニューギニアで調査を行ってきたそうで、これらの地域では昆虫を食する習慣があるため、南アフリカでの調査地も、同様に昆虫を食べる文化のある地域を探していたところ、ヴェンベ郡が候補にあがったそうです。この地域は、夏が来ると、とくにモパニ・ウォームというモパニという木に住む昆虫を好んで食べます。

簡単な聞き取り調査のために、JVCのパートナー団体の活動する1つの村で、家庭菜園などの活動を積極的に行っている年配の人たちに集まってもらい、1日に何回食事をとるのか、何を食べているのかなどについて、話しを聞いていました。

こんなものも、あんなものも食べる、と活発な意見が飛び交うこんなものも、あんなものも食べる、と活発な意見が飛び交う

主食についての話になると、
「メイズなどの主食の作物を育てている人?」と聞くと、全員が手を挙げました。
「その中で1年間を通して、家族全員の主食に十分な量を収穫できている人?」と聞くと、10人のうち、5人が手を挙げました。私がびっくりした表情を見せると、
「メイズにお金を払ったことなんて、ここ数年間ないわ」と、誇らしげ。

これには、JVCの現地スタッフも、かなり驚いた様子でした。彼らのほとんどが家で、庭を使って野菜を栽培していることは知っていたものの、主食を100%自給している人が、半数もいるとは、想像もしませんでした。

調査参加者の家を訪問。収穫されたメイズがきれいに家の中に貯蓄されていた調査参加者の家を訪問。収穫されたメイズがきれいに家の中に貯蓄されていた

いろいろ話しを聞くと、村の境にある丘の斜面がメイズ畑になっているそうで、そこに土地を所有し、耕しているそうです。収穫したメイズは、各家庭で蓄え、必要な時に必要な量を、製粉所に持ちんで、粉にしてもらうということ。

「村の中に製粉所があるの?今まで気づかなかった!」というと、いつも車で前を通っているはずよ、と。今度、連れて行ってもらうことを約束しました。

現金社会に頼り切っているかのように思える南アフリカで、自ら畑を耕して食物を得るのが当たり前、と誇らしげに目を輝かせる人たちが、こんなに近くにいたことに、驚かされ、同時に安ど感をおぼえました。

JVCでは今後、家庭菜園を事業地で普及させていく予定で、その事前準備として、事業地の住民のうち、どのくらいの人たちが農業や菜園活動をしているのか、どのように家計に役立っているのか現状調査をしていく予定です。その中で、とくに若い母親層の人たちが、どのくらい農業に関心を持っているのか、年配の人たちのように主食を栽培しているのかも、家計を把握する一環として調査していきたいと考えています。

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