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巡回診療―アッスーリ

2007年10月28日 更新

一ヶ月のラマダン(断食月)が明けて、ラマダン明けの「イード」休みも終わりました。イード中は、新しい服に身を包み、家族や親戚からもらったお小遣いで買った新しいおもちゃを手に楽しそうに歩く子どもたちが町中に溢れていました。イードが明けて、学校も通常より早く終わるラマダン中のシフトから元のシフトに戻り、子どもたちは元気一杯に学校生活を楽しんでいるようです。

MRS(医療救援教会)の活動は、ラマダン中は子どもたちへの衛生教育などが中心に行われましたが、イードも明けた10月末からは健康診断がスタートしました。この日、ドクターはエルサレムの旧市街に近い小学校へ向かいました。この学校では、1年生から10年生までの約200人の子どもたちが勉強しています。住宅が急な坂道の間に密集した地域にある学校で、小さな古い建物がいくつかが校舎として使われています。

診断に戸惑う子どもに語りかけるラムジー先生診断に戸惑う子どもに語りかけるラムジー先生

1年生の教室に入ると、4人の子どもたちがそわそわした様子で待っていました。それぞれの椅子の後ろには、小さな子どもたちの体の半分の大きさとも思える新しいバックパックがかかっています。先生が、机の上を片付けて健康診断用に机を並べるように言うと、子どもたちは嬉しそうに準備を手伝ってくれました。健康診断中は、診断を受ける子どもを除いては教室の外で待っていて、先生と一緒に数字を書く練習をしていました。1年生といえども、検査のために服を一瞬脱ぐのも恥ずかしがっている子もいましたが、ラムジー先生はそんな子どもを急かすことなく、子どもの目線と同じ高さに顔を近づけて、子どもが怖がらないように、恥ずかしがらないように語りかけます。

耳の感染病がないかもチェック耳の感染病がないかもチェック

MRSでは、小学1年生を対象に健康診断を行い、慢性の病気にかかってないかどうかを中心に検査します。早い段階で慢性の病気を発見することは、その先の治療を考えるととても大切なのです。この日は、特別に処方箋が必要な病気は見つからず、それをドクターから聞いた担任の先生はホッとした様子でした。「教室もきれいにしていますね」というドクターの言葉に、先生は嬉しそうです。

健康診断が終わり、校長先生と学校の子どもたちの様子について話をしていると、先生が一人の子どもを連れてきました。まだ8歳で、大きな瞳がとてもかわいい子なのですが、何となく元気がなく、なかなか先生とも目を合わせようとしません。聞いてみると、学校にいる間、頭痛や吐き気がする日が多いとのこと。先生は、この地域には薬物の問題が広がっており小さい子どもでも親や兄弟の影響を受けてしまうことがあるので、この子もその問題に巻き込まれてしまっている可能性もあるかもしれない、と心配してラムジー先生に相談していました。イスラエルに「併合」された状態の東エルサレムのパレスチナ人は特に若い世代において社会に対するストレスや不安が増えていて、子どもたちの世代ですら将来に対して希望を持つのが難しくなっているのです、と校長先生は不安げに言いました。

部屋を出て行くその子を、ラムジー先生が引き寄せて頭を軽くなでながら何か語りかけました。緊張していたようなその子の表情が少し柔らかくなって、バイバイ、とにこりと笑って出て行きました。ラムジー先生はいつもこの学校に来られるわけではありませんが、校長先生も、他の先生たちもとても子どもたちのことを思っているようです。子供たちが、安心して楽しく、何より子どもらしい学校生活を送れるよう、願わずにいられません。


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