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2月24日(火) スタディツアー2日目@タイ・ウボンラチャタニ

ラオス現地代表 名村 隆行
2004年2月24日 更新

今日のまとめの際に、参加者のラオスの役人から、「村の共有林をきちんと法的に認めている分、タイより、ラオスの共有林政策の方が上だ。だからラオスでは問題ない。」という感想がでていました。たしかに、そういう面もあるでしょう。しかし、共有林という概念の出自が違うこと、そして、その違いが決定的に重要なことに、ひょっとして気づいてないのではないかと、心配です。

なにが違うのか。タイでは、森林を巡る村人と政府の闘争の結果として共有林を勝ち取ってきた経緯があるのに比べ、ラオスのは、村の領域にある森林の管理を村に任せるといった、いわばトップダウン的な共有林です。このコンテクストの差は、共有林管理をしていく上で重要なキーとなる、管理の主体性やその権利意識の違いとして現れてきます。

ラオスの共有林は、ラオス政府が意図する森林(土地)管理方法にそって、管理していかなければなりません。村人の保全・利用方法が政府の方針と異なれば、きっと政府は村の共有林を認めないでしょう。つまり、ラオスの共有林も、その最終的な管理主体の所在が政府にある限り、タイとまったく同じ問題が発生することもありえるし、現実的におこっているのです。

なんでタイの村人は政府と闘ってまで共有林が欲しかったのか、まだ森林が豊富にあるラオスで、今後なにを気をつけなければならないのか、訪問した村に、ラオスの将来を考える数多くのヒントがあります。現実に発生している問題に目をつぶって自己正当化を繰り返すのであれば、そこに学びは生まれません。

また、今日訪問したタイの村では、村人と大学などが協力して共有林を調査し、あらためて森林の重要性を自ら考える機会を設けたそうです。その調査方法について、ラオス側から、あれこれ質問が出ていました。しかし、調査方法の技術的な側面は、実はあまり重要ではありません。むしろ、村人自身が、自ら調査をする意義を感じ、実行に踏み出している点こそが重要なのです。そこには、自ら獲得した共有林と、押しつけられた共有林の、あきらかな違いが、そこに厳然としてあることに気付いてほしいのです。

現に、ラオスでも、政府が認可した公共事業(植林など)に対して、村と衝突する事例はすでに出ていますし、それを通じて、自分たちの共有林とはなにかを考え始めた村も出てきています。実際、今回のスタディツアーはそういう村人ばかりを集めています。これらの村が共有林を本当の意味で勝ち取るためには、もう少しレッスンと時間が必要なのかもしれません。少なくともJVCは、あきらめずに、その学びのプロセスを促進していく役目を果たそうと思います。

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