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【カンボジアの人びとの素顔 その7】
ドライバー:リッツさん

カンボジア現地インターン 石山 麻美
2016年7月28日 更新

今日は、21年間JVCで働く男、リッツさん(48歳)を紹介します。数多くの経験を乗り越えて、様々な思いを持ってドライバーとして働いています。長年JVCを支えてくれているリッツさんのことを、ぜひ知ってください!

車の点検と掃除を毎日欠かさず行うリッツさん。車の点検と掃除を毎日欠かさず行うリッツさん。

石山-リッツさんは、どういうきっかけでJVCで働き始めたの?

リッツさん:義理の兄が元々JVCのドライバーをしていて、彼の後任として誘われたのがきっかけ。1994年から働いているけど、その頃はまだ27歳だったよ。

-どうしてずっとJVCで働き続けているの?

:自分は外国語ができないから、ドライバーの仕事が合っているっていうのもひとつ。あとは、JVCは昔から人びとを助けるための活動をしていて、人からお金をもらうことなどの見返りを求めない働き方をしているから、一緒に働いていて楽しいんだ。

年次会議で行ったカンポットの塩田にて。年次会議で行ったカンポットの塩田にて。

-JVCに関して、今と昔で違うことって何かある?

:自分は、活動自体はそんなに変わっていないと思ってる。でもスタッフはどんどん変わっているね。時にはスタッフ間のいざこざで辞めていく人もいたし、もっと給料の高いところに行きたいっていう人もいた。あとは、カンボジア国内では昔と比べると今は物の値段が上がったから、昔は十分生活できていた給料でも、今だと生活がぎりぎりってことになってしまう。自分は家族を養わなければいけないけど、今の給料だけだと貯金ができないから、自分の奥さんはプノンペンで仕立て屋しているよ。

-リッツさんは、子どもは何人いるんだっけ?

:子どもは2人。21歳の娘と19歳の息子。娘はもう結婚しているんだけど、メイクやヘアカットを学べる学校に1年間行かせたいと思ってるよ。成績が良ければ1年間で卒業できるんだ。息子は12年生(高校3年生)は終わっているんだけど、昨年の卒業試験に落ちたから、まだ勉強中。でもあまり賢くないから、大学に入れるかどうか迷ってる。

-奥さんとはどこで知り合ったの?

:自分の義理の父が荷物輸送の運転手をしていて、奥さんの両親が荷物を運ぶときに彼に頼んでいたんだ。それで、親同士が知り合いで、自分と奥さんを会わせたんだ。当時は携帯電話もなかったから、暇なときに直接会ったりして、1年間くらい経って22 歳のときに結婚することになったよ。当時はお見合い結婚が多かったよ。今でもあるけどね。まあ、恋愛結婚でも離婚する人もいるけど、お見合い結婚で離婚する人も多いね。

-義理のお父さんって言っていたけど、生みのご両親は・・?

:生みの父母は亡くなっているよ。自分は4人兄弟の3番目で、兄弟は姉・兄・弟だったけど、母と弟はポル・ポト時代以前に亡くなっているんだ。原因はよく知らない。父と兄はポル・ポト時代に働きすぎで亡くなったんだ。 ポル・ポト時代は、父・姉・兄・自分の4人でコンポントム州で働いていたよ。自分は7,8歳だった。子ども、大人、男、女で寝る所は別々だし、働く場所も別々だから、家族にはたまに会えるだけだった。兄が亡くなったときには会いに行けたんだけど、体がパンパンに腫れていたんだ。食べるものがほとんどなくて、ボボー(おかゆ)のみだったし、それもほとんど米はなくて汁ばかり。それでいてたくさん働いたから、体が腫れてしまっていた。父が亡くなったときには会えなかった。 普段は耕起や稲刈りをしたり、牛を牧したり、肥料を作るために人糞・牛糞・葉っぱを集めたりしていたよ。自分もいつもお腹がすいていたし、服も古い服ひとつのみだった。 ポル・ポト時代が終わって、姉と一緒に米や鍋を持って、途中で寺で寝たりしながら歩いてプノンペンに行ったんだ。生みの母の妹、つまりおばさんがプノンペンにいるらしい、と聞いたから。それから、おじさんとおばさんが両親のように育ててくれたんだ。

お寺にて女性陣のカメラマンとなる優しいリッツさん。お寺にて女性陣のカメラマンとなる優しいリッツさん。

-そうだったんだ。プノンペンに行った後は、何をしていたの?

:8年生(中学2年生)まで勉強をしたよ。その頃はフンセンとポル・ポトがいがみ合っていたから、子どもは兵士にさせられたんだ。自分も8年生まで勉強したあと、兵士になった。お金もちの子は勉強を続けられたけど、自分はそうじゃなかったから。その後、プノンペンにUNTACが入ってきたんだ。そして、自分もJVCに入った。お金がなくて勉強は8年生までしかしていないから、物事を深く考えられないし、ビジネスでは人に勝てないんだよ。

-ドライバーさん2人(もう1人はブンルンさん)は、1か月交替でプノンペン、コンポンクデイで働いているけど、コンポンクデイの生活は問題ない?

:今は1か月交替だけど、以前はずっとコンポンクデイにいたんだ。だから慣れているし、どちらが住みやすいとかはないよ。子どもももう大きいしね。ただ、コンポンクデイはご飯が安いけど健康にはあまり良くないと思ってる・・・。とにかく、JVCは1980年頃からカンボジア人を助けてくれていて、自動整備の技術(過去のブログはこちら)を教えてくれたりもして、本当に感謝しているんだ。

私から見たリッツさん

リッツさんは身体が大きく、ぱっと見怖い顔をしているのですが、話してみるとあっという間に大好きになります。優しい話し口調で、そしてユーモアを交えて話してくれる、信頼できるお父さん的存在です。また、普段からスタッフや事業のことをよく見ていて、だめなことはだめ、とはっきり伝えてくれます。植物に関しての知識が豊富なので、私はJVC農場にある植物の名前と使用方法や効用をすべてリッツさんから学びました。また、ポル・ポト時代の話も自ら話してくれることがよくあります。以前にタイ国境にあるプレア・ヴィヒア寺院やポル・ポトの墓があるアンロンヴェンに連れて行ってくれたりもしました。自分の持っている知識や今までの経験を惜しみなく伝えてくれるので、一緒にいると学ぶことが多くある、一緒に働きたい、と思える、そんな人です。

プレア・ヴィヒア寺院にて。左から、事務所に1週間学びに来てくれた細野さん、筆者、駐在員の稲垣、リッツさん。プレア・ヴィヒア寺院にて。左から、事務所に1週間学びに来てくれた細野さん、筆者、駐在員の稲垣、リッツさん。

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