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【カンボジアの人びとの素顔 その1】
資料・情報センター(TRC)司書:エンさん

カンボジア現地インターン 石山 麻美
2016年5月16日 更新

日頃お世話になっているカンボジアの人びとを紹介!

こんにちは。あっというまにインターンも残すところ4ヶ月ほどになりました。ここまで本当に楽しく活動してこられたのは、JVCのスタッフ、コンポンクデイに住む地域の方々、時折会える日本人、そして、日本から支えてくれる皆さまのおかげだと心から思います。「人とのつながり」ということを感じる毎日です。そこで、カンボジアで出会った私の大好きな方々を、これから皆さんに紹介していきたいと思います。日本にいた時に、カンボジア人ってどんなことを考えて生活しているんだろう?カンボジア人スタッフはどういう思いで活動しているんだろう?と常々想像していました。ですので、村の人やスタッフの考え、そして気持ちを聞きながら、こんな人がいますよ、ということをみなさんに紹介していきたいと思います。

JVCで26年働く女性

実は、今ではなくそのうちスタッフに話を聞いて記事にまとめよう・・・なんて考えていたのですが、ひょんなことからスタッフに貴重な話を聞けたので、第一弾として今回の記事を投稿したいと思います。

初回は、プノンペン事務所の資料・情報センター(TRC:Trainer's Resource Center)で司書として働くエンさんを紹介します。TRCについてはこちらをご参照ください。

王立プノンペン大学の掲示板にTRCポスターを貼るエンさん王立プノンペン大学の掲示板にTRCポスターを貼るエンさん

話のきっかけは、お昼ご飯を食べていたとき、エンさんが「今朝6:30に開く病院に6:30に薬をもらいに行ったのに、もう13人も並んでたのよ・・・」と話し始め、「何の薬を飲んでるの?」と聞くと、「胃薬だよ。」と答えてくれたところからでした。

エンさん:1993年か1994年に、JVCオフィスの階段で足を滑らせて2階から1階に落ちたの。必死に手すりをつかんで頭を打たずにすんだんだけど、肩を脱臼してしまったの。もうそのときは痛みで子どものように泣いてたわ。急いで病院に連れていかれて、お医者さんに一回肩をぐっと外されてまた戻されたときはさらに痛くてもう大泣き。薬を3つ出されて家に帰ったんだけど、夜に薬を1つ飲んだらすごくお腹が痛くなったのよ。これはまずいと思って大家さんに言ったら違う病院に連れていってくれて、症状を言ったらさっき飲んだ薬が原因って言われたの。その薬は地雷などで手や足を失ってしまった人が飲むための痛み止めだったみたいで、私には強すぎた。もし3つ飲んでしまっていたら死んでいたかも、って医者に言われたわ。そのあとは薬を飲むのをやめたけど、でも肩は痛いから、クルークマエっていう伝統療法を行う人の元に何回か通ったら、肩の痛みはなくなったの。だけど、今でもずっと胃は痛いままなんだよ。

プノンペン事務所スタッフのエンさんとレアスミーちゃん(会計)は、お昼には、ご飯とおかず一品を作ってきてシェアして食べています。プノンペン事務所スタッフのエンさんとレアスミーちゃん(会計)は、お昼には、ご飯とおかず一品を作ってきてシェアして食べています。

石山―そうだったんだ・・・。でもその事故があったのが1993年頃ってことは、エンさんは何年間JVCで働いているんですか?

1990年からJVCで働いているから、もう26年・・・!もともと、実家はプレイヴェン州とコンポンチャム州で、プノンペンじゃないの。叔父が大家をしている家に住まわしてもらうことになってプノンペンに出てきて、日中は叔父の仕事の手伝いで帽子縫いをして、夜は高校のような学校に行って勉強していたの。近所に住むお姉さんが、当時JVCが入っていたモノロムホテルで働いていたんだけど、「JVCがオフィスを構えるらしく、お料理さん兼お掃除さんを募集しているよ。エンさんにぜひ勧めたい仕事なの。」と誘ってくれたの。私がきちっとした性格で部屋も綺麗に整頓していることとかを知っていたから。それで、私も働きたいって思って面接をしてもらったら、面接している時からすごく気に入ってもらえて、メイドとして働くことが決まったの。

メイドの仕事はとても忙しかった。朝5:00から床掃除を始めて、市場に買い物に行ってご飯を作って、洗濯をして、小さい子どもがいるスタッフが働いているときには子守りもして、電話をとって、他NGOとの会議があるときはイスや机を並べてそのあとの食事会の準備をして。どんどんどんどん痩せていったよ(笑)忙しいときは昼ごはんを食べることもできなかったしね。

私はクメール語しか喋れなかったんだけど、日本人スタッフもクメール語や英語があんまりできなくて、コミュニケーションはけっこう大変だった。でも日本人スタッフがジェスチャーを交えながら一生懸命伝えようとしてくれたから、私も目を見て、顔を見て、何を言いたいのか読み取れるように一生懸命努力したの。でも、スタッフの子守りをしているときとか特に思ったんだけど、言葉がわかんなくても人の気持ちとか考えていることって顔を見ていればわかるなって。

そのあと、2002年頃に会計担当のスタッフが辞職したことがきっかけで、送金の手伝いをするようになったの。そのあとにTRC司書が辞職したときに、TRCの仕事を少しずつ学び始めたわ。だから、この頃はメイドの仕事と送金の手伝いとTRC司書の仕事の3つを掛け持ちしてやっているような状態だった。

TRCの新着本のコードを「文字が小さくて見づらい・・・」と言いながらパソコンに必死に打ち込むエンさんTRCの新着本のコードを「文字が小さくて見づらい・・・」と言いながらパソコンに必死に打ち込むエンさん

今、仕事をしていてつらい時もあるし、他のスタッフに対して不満に思ってしまう時もあるけど、私にJVCで働くチャンスを、TRCで働くチャンスをくれた元JVC職員の方々に本当に感謝しているから頑張りたいと思ってる。あとは、日本人は私も含めて他者を低く見ないから一緒に働くのが好きなの。

―こういう経緯で今TRC司書になったんですね!全然知らなかったなあ。

こんなに今までのことを全部話したのは今日が初めて(笑)でもJVCで長く働いている分、、自分の持っている知識やJVCに関することをもっと周りの人に伝えていきたいとも思ってるよ。

私から見たエンさん

エンさんは、初めて会った時からとてもカンボジア語での会話がしやすい方だと感じていました。普通ならば、初めて会う方との会話では私のカンボジア語力の不足のせいでもっとたどたどしくなってしまいます。「エンさんってすごいなあ」って単純に思っていたけれど、JVCで長く働く中で、日本人スタッフと一生懸命コミュニケーションを取ろうとして身に着けたエンさんの能力だったことが今回わかりました。若いときに苦労して働いていたからこそ、今の若いスタッフに対して気になる点も多くあるようで、時には厳しく接しているときもありますが、相手のこと、また周りのことをいつも気遣っているからこその助言だと思います。私のこともいつも気にかけてくれていて、プノンペン事務所に行ったときにはエンさんおすすめのお菓子を買ってきてくれたり、翌日の朝ご飯用に果物をくれたり、日本のアニメが好きだというエンさんの姪っ子を事務所に連れてきてお話させてくれたり、私にとってはお母さんのような存在です。エンさんが担当しているTRC事業もより良くなるよう改善しているところなので、ぜひプノンペンにお越しの際はプノンペン事務所のTRCに行ってエンさんとお話してみてください。

12月に年次会議で行ったカンポットのボコー山では、一緒に写真をたくさん撮りました!(左から、エンさん、筆者、レアスミーちゃん)12月に年次会議で行ったカンポットのボコー山では、一緒に写真をたくさん撮りました!(左から、エンさん、筆者、レアスミーちゃん)

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