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キャッサバから考えるカンボジア

CLEANプロジェクト担当 坂本 貴則
2009年8月28日 更新

タヤエクコミューンの村を訪問し終え、事務所に帰る際に何やら物体をトラックに一生懸命積んでいる光景が目に入りました。150kgが量れる秤で、次から次へとかごに乗せ、量り終わった物体たちがトラックに乗せられていきます。

タイトルの通り、もちろんこの物体はキャッサバなのですが、普段私が目にするキャッサバとはちょっと違う様態で、ゴツゴツしていて、しかも一つ一つがやたらと大きく、またこんなに大量に運ばれている様子を見たことがないので、なんだか分かりませんでした。

どうやら話を聞いてみると、近く(といっても北に50km以内の場所あたり)に森があり、その森で育てたキャッサバを収穫し、この場所で積み直しているとのことでした。これをどこへ持って行くかはよく分かりませんが、この近くにキャッサバを加工する工場があるという話を聞いたことがありませんので、国内の都市近郊の工場に運ばれるか、隣国にそのまま輸出するのかもしれません。

さて、キャッサバですが品種が2つあり、それぞれ苦味種と甘味種と呼ばれています。カンボジアでおやつとして食べられているものは甘味種だと思います。田舎では茹でて、砂糖をつけて食べたりします。その日見たキャッサバは苦味種と呼ばれるもので、毒素が強く、加工しなければならない品種のようでした。スタッフも「あれには毒がある」と言っていました。苦味種は加工してでん粉にし、いろいろな食品に加えられたりします。日本で流行った?流行っている?「白いたいやき」もキャッサバから作られたでん粉を使用しています。キャッサバのでん粉は水分をなかなか離さないため、時間が経ってもモチモチした食感が続くようです。

そんなキャッサバは人口が増えつづけているために起こるだろう、世界の食糧危機を解決するのに適した穀物だと言われています。なぜなら、キャッサバは乾燥地、酸性土壌、貧栄養土壌の悪条件でも育ち、またコメなどの他の穀物に比べて?収量を期待できるからです。コメが1haあたり5,6�dほどしかとれないのに対し(カンボジアでは1,2�d)、キャッサバはタイの例だと、1haあたり20�d近くとれるようです。

ただし、それだけとれるということはそれだけ土地の養分(特にカリウム、窒素、リンを大量に収奪するといわれている)を吸い、何年か続けて連作すると収量が著しく低下するようです。カンボジアも森の木々を伐採した、肥沃な場所でキャッサバを植えているようという話を聞くので、現在は大丈夫でしょうが2,3年もすればそのうちとれなくなり、そのためにさらなる森林伐採が続いていくのではないかと危惧されています。

また地元にキャッサバを加工する工場があるというわけでもないため、地元の生活に貢献していると言うわけでもなさそうです。このとき話を聞いた時点では、1kg-120リエルで、1�dでようやく30ドル(約3000円)になると言っていました。キャッサバを加工したでん粉のタイでの市場は約17バーツ(38円)/kg(農畜産業振興機構のデータによる)なので、1�dで38000円ほどになります。キャッサバに含まれるでん粉は20%-25%なので単純に10倍というわけにはいきませんが、それでも加工することによって2倍から3倍ほどの付加価値をつけられます。ちなみに日本ではキャッサバのでん粉が1kg600円ほどで売られているようです。

もう少し永続的に、もう少しカンボジアの農家にもお金が落ちるような仕組みができあがるとよいなと思いました。


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