
2005年12月28日 日本国際ボランティアセンター(JVC)
報告者:下田 寛典
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| ■丘陵地に建てられたテント |
JVCは、パキスタン地震への第二次支援としてパキスタンにおいてトイレ設置の支援を行っています。この支援は、パキスタンの北西辺境州バタグラム県バタグラム行政区とバタモリ行政区の2箇所で実施中です。
今回の地震に伴い、被災した住民は住み慣れた山を降りてテント暮らしを強いられています。それまでは屋外でトイレや水浴びなどを済ませていた住民、それも特に女性にとって密集したテント暮らしでは自由にトイレに行くこともままなりません。また、密集したテント暮らしでは周囲の衛生環境の整備が不可欠です。
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| ■JVCが設置しているトイレ |
JVCでは、こうした状況に対応するべく、パキスタンの現地のNGO「SPADO(Sustainable Peace and Development Organization)」を通じて、簡易的なトイレの設置を住民と共に進めています。現在までに、すでに50箇所のトイレ建設が終了しました。
トイレ設置支援にはもう一つのねらいがあります。それは現地住民の雇用を生み出すことです。被災した住民は多かれ少なかれ震災によって経済的な打撃を受けました。このトイレ設置を通じて、彼ら自身が自分たちの力で復興の路を描いていけるよう住民を後押しするのもこの支援の大きな目的の一つです。
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| ■住民が自分たちで導入した水桶と水差し |
いくつかのトイレには、住民の工夫も見られます。天井に木材の筋交いを入れ構造を強化したり、清潔に保つために水汲みを置いている所やトイレだけの用途ではなく水浴び場として使われているなど、それぞれの住民が生活の中で自分たちの住環境を改善していこうという取組みが伝わってきました。
今回、プロジェクトの視察を行っていく中でトイレ設置の課題がいくつか見えてきました。先ほども述べたように、多くの住民はそれまでトイレを使ったことがありません。今後、JVCとSPADOはトイレの正しい使い方や衛生教育などアフターケアを強化し、快適にトイレが使われるよう住民と共に考え実行していきます。
一方で、より標高の高い山岳地帯では防寒対策として仮設住宅の設置が急がれます。12月20日には、バタグラムでも氷点下を下回る気温が記録されました。いつ雪が降ってもおかしくない状況です。これまで国際NGOやパキスタン政府などが配布してきたテントでは降雪の重さに耐えられません。
現在、降雪の恐れのある標高1500メートル以上の地域では、テントではなく仮設住宅用の建材(トタン板、防水シート、ストーブ)が強く求められています。JVCは、他の支援団体とよく調整を行いながらより緊急的な支援も視野に入れ活動を進めていきたいと考えています。
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| ■山岳地帯で進められる仮設住宅の建設 |
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