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北朝鮮・水害への緊急支援を行ないました 
2008年2月5日 更新
 

コリア事業担当: 寺西澄子

8月中旬の集中豪雨により、広範囲に被害を受けた北朝鮮。8月下旬に訪朝した際に現地の様子を聞き取り調査を行なった「KOREAこどもキャンペーン」(JVCなど3団体で構成)は、この水害に対する緊急支援を行なうことを決定しました。
その後、北朝鮮への支援に取り組んできた日本・在日コリアンの団体に呼びかけ、7団体が参加する『北朝鮮水害復旧支援キャンペーン』が9月26日に立ち上がりました。

※参加団体(2007年10月19日現在):KOREAこどもキャンペーン(アーユス仏教国際協力ネットワーク、地球の木、日本国際ボランティアセンター(JVC))、在日コリアン青年連合 (KEY)、在日本韓国YMCA、北朝鮮人道支援の会、日本キリスト教協議会(NCC)、ピースボート、日本医療救援機構(MeRU)

 

稲刈りの様子
■稲刈りの様子

同じ思いを共有する団体の協力によって集まった支援で、10月24日より支援のために現地を訪問しました。今回は医療支援ということで、栄養剤・抗生剤・栄養ビスケットなど200万円相当を購入して支援しました。日本からは、携帯用の浄水器2台も持参しました。
支援先は、東海岸に位置する江原道(カンウォンド)です。
収穫の秋を迎えて、農村地域では稲刈り風景がいたるところで見られました。

首都・平壌から江原道の元山までは、通常なら3−4時間くらいの道のりです。しかし、今夏の洪水被害を受けた谷山(コクサン)新坪(シンピョン)などを通過する際には、街中や峠などの迂回路を通る必要があり、今回は車で約5時間かかりました。江原道は水害の深刻な被害を受けた地域のひとつです。医薬品支援のため、今回は、江原道安邊(アンビョン)郡の里(リ。道―郡―里に分けられた行政区分の一つ)人民病院のほか、江原道人民病院、江原道育児院を訪問しました。

工事中の看板
■平壌―元山間の幹線道路もまだ完全復旧していない(工事中の看板)
新坪郡の峠
■新坪郡の峠を越える
被災時の体験を話す患者さん
■被災時の体験を話す患者さん

江原道人民病院は、道の中で最も大きな病院です。夏の水害が起こった際には、最も被害の大きかった淮陽(フェヤン)、金剛(クムガン)、昌道(チャンド)、利川(イチョン)などの被災地に医師団を派遣し、1ヵ月以上にわたって診療にあたったそうです。水害後2ヶ月が過ぎており退院した人も多いようですが、大怪我を負ったり精神的にダメージを受けた被災者が入院していました。

この病院には、総合栄養剤(点滴用)、抗生剤、胃腸炎の薬などを支援しました。呼吸器関係の患者、そして消化器系の患者(下痢)が多いということで、医師は「口から食物を摂取できない患者には栄養剤がたいへんありがたい」と話していました。また、地方に緊急診療に出かける際には、携帯用の浄水器がたいへん役に立つとのことでした。

支援の医薬品を前にした医師たち
■支援の医薬品を前にした医師たち

各道に設置されている育児院には、親が何らかの理由で育てられなくなったり、亡くなったりしたために子どもが預けられます。現在、江原道育児院には240名の子どもたちがいますが、うち28名が今夏の水害が原因となって預けられました。この育児院には、マルチビタミンビスケットを約60箱支援しました。
昼寝をする子どもたち
■昼寝をする子どもたち

ビスケットを手に取る育児院の職員
■ビスケットを手に取る育児院の職員

朝鮮赤十字会の李部長は「冬に向けて住宅建設が欠かせないが資材が十分ではなく、収穫の時期と重なって労働力も不足している。また、農地は大雨の被害があったばかりでなく、低温などにも悩まされたため農作物の収量不足が憂慮される。今後最優先となるのは、特に食料と医薬品ではないか。」と言います。WFP(世界食糧計画)やUNICEFなどの国連機関、ヨーロッパのNGOによる支援は継続されていますが、春先の食糧事情にも気を配っていきたいところです。

日本の北朝鮮に対する経済制裁が延長され、日本からの声もほとんど届かなくなってしまっている昨今ですが、病院の医師たちが浄水器の説明文を見て「日本語が少しわかりますから、大丈夫です」と話す様子に、地理的な<近さ>や、これまでの往来の歴史を感じます。今後も、日本に住む皆さんの志を直接現地に届けられる限り、市民同士のつながりを絶やさずに関係改善への小さな礎としていけたらと思います。

 
 


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