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JVCアフリカボランティアチーム:小田桐 麻子
"学ぶではなく,共感を"ということをテーマに掲げた今回の連続講座。第一回はSHAREの青木さんを講師としてお迎えし,「エイズの社会学」という題目のもとスタートしました。青木さんは2005年8月から2007年4月まで南アフリカのリンポポ州に駐在し,JVCと共同でHIV/エイズ支援に取り組まれてき方です。
"女性限定"という試み
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■会場ではアフリカのフェアトレードの おやつ(チョコとドライフルーツ)も 配られました |
講座の参加者はなんと女性限定です。南アフリカでは,HIV/エイズを取り巻く状況には男女間で大きな差があります。もちろんその差は男性の理解抜きには縮まりませんが,今回は女性の方にそういった状況の南アの女性たちについてより深く共感してもらいたい,男性の目を気にせずに講師と参加者みんながコミュニケーションできる場を設けたいという企画者の想いのもと計画が練られました。
実は私も,アフリカで起きていることをもっと身近に感じたいと思う一人です。何かが起きているのは知っているけれど,アフリカは行ったこともないしなんだか遠い存在だなぁと思う私や私と同じような人たちが,どうすればアフリカを身近に感じられるのかというテーマを自分の中に持ちながらボランティアをする私にとって,今回の講座への参加はとても勇気が要りました。ただでさえアフリカに距離を感じているのに,自分が普段全く意識しないHIVというテーマ,この講座を聴くことで更にアフリカが遠くなるのではないかと正直不安がありました。
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■多くの方にご参加いただきました。中央は 当日司会を務めたアフリカチーム ボランティア干田尾さん |
そんな中ついに講座当日。連続講座第一回目,いったいどれだけの人に来て頂けるのかという心配をよそに,なんと定員50人の会場がほぼ満席です!会場が早稲田大学ということで早稲田の学生の方が多いのかと思いきや,他の大学の方や社会人の方,助産婦さんなど様々な方々がみられました。来られなかったお友達の分も資料がほしいという方もいて,講座が始まる前から既に感動です。
差別と隣り合わせ:HIV陽性者としての人生
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■夫婦でARVを飲むウィルソンとマーガレットに ついて話す青木さん |
講座は,青木さんが現地での活動を通して知り合ったHIV陽性者の女性4人の話をもとに進みました。HIVに感染していると公表することで受ける差別なんて,これまで受けてきた差別に比べれば大したことじゃない。と,辛い過去をもちながら本当に心のたくましい女性クリスティーナ。自分がHIVに感染していることが近所に知られたら,子どもが(差別に)苦しんでしまう,とユニホームを着た地域ボランティアの援助を拒んだシザーズ。貧しさの中,薬どころか食べ物さえも手に入れられず命を失ってしまったパトリシア。検査の結果,同じく陽性とわかったパートナーのウィルソンと共に2人でHIVの治療に励み続け,今も元気に暮らすマーガレット。どのケースをとっても,本人や更には周りの人の反応が,良し悪しに関わらず,なんだかとても人間的な感じがしました。
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■参加者から寄せられた多くの 質問票に回答する青木さん |
お話を聴き胸がいっぱいになった後,皆で質問を紙に書き黒板に貼りだしました。その中で"どうすれば(日本で)パートナーにHIV検査を受けてもらえるか"という質問が会場内に投げかけられた時の会場内の静けさがとても印象に残っています。皆さんは,日本でパートナーや家族にHIV検査を受けるように提案できますか? 私は日本でも,HIVどころか避妊をパートナー間で語ることさえなかなか難しいと思います。どうすればを考えることは,南アフリカでも日本でも一緒なのだと,私はその時ふと気付かされました。
南アを知り、日本に置き換え、そして南アを考える
今回の講座に参加したことで,"南アフリカのHIV問題について考える"ではなく,"日本に暮らす一人の人間としてHIVについて考える",そして改めてHIVに悩む南アフリカについて考えるという,何かこれまでとは違った感覚を私は得られた気がします。講座に参加された他の方々にも何かが起きた講座となっていれば嬉しいです。また,今度はぜひ男性側の考えも聞いてみたいですね。
青木さん,会場にいらした皆様含め関係者の皆様,本当にありがとうございました。
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