
地雷のない世界へ
2006年7月19日開催 JVC広報インターン 櫻井 愛
地雷の被害者は1日に70人にものぼります。紛争が終わった後も除去されることなく、無差別に市民の命や手足の自由を奪うことなどから、地雷は「悪魔の兵器」といわれています。今回の講師である清水さんは、地雷廃絶日本キャンペーンで地雷をなくすための活動に関わってきました。その経験をもとに、地雷が使用された背景、除去の方法、対人地雷全面禁止条約までのプロセスなど、幅広いお話がありました。
地雷にはたくさんの種類があります。旧ソ連製、アメリカ製のものを真似てつくったベトナム製、その数は300種をこえるそうです。本物の地雷や模型を使いながらの説明で、四方八方に飛び散るもの、飛び散る方向が敵だけに向かい雨のように飛び散るものがあることを知り、人を残虐に殺す兵器とはこんなにも恐ろしいのだと思いました。金属探知機で発見できないようにプラスチック製のもの、リモコン操作ができるもの、一定の期間がたったら自爆する地雷「スマートマイン」というものもあるそうです。現在でも中国、南北コリア、インドなど13カ国で製造されています。地雷はこれまで世界の約90カ国で使用され、特にカンボジアやアフガニスタンでは大量に使われ、今でも多くの地雷が埋まっており、人びとの生活を脅かしています。
多くの被害者は市民や子どもたちです。食べ物を探しに森の中に入ったり、水汲みにいったり、学校に行くときなど、日常生活の中で地雷の被害にあいます。経済的に貧しい家庭は、地雷がない地域に移住することはできないのです。そして、被害にあった人の家族にとっても、大切な家族が亡くなったり、看病や医療費など経済的負担が増えます。地雷の被害者を考えるときは、こうした周囲の問題も考えていく必要があるのです。
子どもたちや人びとが安心して暮らしていくためには、一つも残さず地雷を除去しなければなりません。どこにあるかも、いつ爆発するかも分からないのですから、その過程はとても大変です。1個当たり300円〜1,000円と安価で簡単に埋められる地雷ですが、その除去には時間とコストを合わせて100倍も労力がかかるそうです。
地雷のない社会をつくるために市民社会やNGOが担った大きな成果の一つが、1997年の対人地雷全面禁止条約(通称オタワ条約)の成立でした。ばらばらに活動していた個人がそれぞれ国単位で集まり国際ネットワークを形成し、世界中で地雷廃絶に向けたキャンペーンを展開していったのです。始めは注目されなかったこのキャンペーンも、国会議員に対してのロビー活動や草の根キャンペーンを根気強く行った結果、各国政府や市民の世論を喚起し、全面禁止の支持を得て、そして国際的な条約締結にまで持っていくことができたということに、私はとても感動しました。
この地雷禁止国際キャンペーンは、私たち一人一人の意識を変えることで世界が動くことを証明しています。劣化ウラン弾はもちろんのこと、核兵器に関しても廃絶されるようにどうにか頑張れるんじゃないかと力が湧いてきました。
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