JVCコンサート実行委員会の紹介
このJVC国際協力コンサートは多くのボランティアの方々に支えられていますが、なかでも、コンサート自体の企画・制作を担うJVCコンサート実行委員会は特別な存在です。
公演を開始した22年前から実行委員長をつとめるバスカビル。その他の実行委員のメンバーは毎年少しずつ入れ替わりながら今日を迎えています。各実行委員の参加のきっかけは、「日本でチャリティコンサートするアメリカ人がいるから手伝ってあげてと頼まれて」「バスカビルさんのがんばりを応援したい」「合唱仲間でコンサートに関心があった」とさまざまですが、共通するのは「音楽で国際協力に参加する」ことに賛同している、ということです。
チケット管理、合唱団受付、印刷物校正、印刷物内容決定、資金調達、広報...と、すべての公演裏方業務を行なってくださっています。
- JVCコンサート実行委員会2011 (敬称略)
- アイネス・バスカビル、梅田満枝、鎌田早苗、五味澄子、田中菊子、中山康子、嶋紀晶、小山めぐみ
コンサート20周年を迎えての感謝の会で挨拶する実行委員の面々。
実行委員長 アイネス・バスカビルからのメッセージ
皆様、
私どもが東京において最初にJVC国際協力コンサートを立ち上げてから20年の月日が経ちました。そして大阪においても15年が経過しました。この間、皆様のご協力のお陰をもちまして、55,000枚を超えるチケット販売を達成し、約2億円余りの収益を計上、延べ6,500名に及ぶ合唱団員のご参加を得、幸いにも、差し迫った世界的なニーズとJVCの対応の両面を、広く世の中にお伝えすることができたのではないでしょうか。
世界には、まさに、人災および自然の悲劇による"暗さ"が蔓延しております。JVCは、恵まれない環境にあるすばらしい人々が自立し、自由を手にする手助けをしたいと願い、人道支援、地域支援活動に精一杯励んでおります。私は、このような心からの小さな行いが、日のあたらない場所に住む人々に"光り"を投げかける日がくることを望んでいます。これからも、音楽を通して、この活動を応援していきます。
- 比叡山延暦寺を開いた伝教大師、最澄の言葉:
- "One lamp will cast light to even a corner. Ten thousand lamps will cast light on an entire country" (「最初は一隅を照らすような小さな灯火でも、その灯火が十、百、万となれば、国中をも明るく照らすことになる」という意味)
- J.S.バッハの言葉:
- 「明るさは、ついには暗闇を、すべて消滅させるのです」
私たちにできることは小さなことですが、皆で力を合わせ、世界が直面している"暗さ"をなくすため、"光り"を灯し続けましょう。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
五味澄子さんからのメッセージ
既に21年前の初夏のことだったろうか。友人から、アメリカの方がボランティアを探しておいでになるから行ってあげてと言われ、そのバスカビル夫人のお宅を訪ねて、彼女の計画を伺ったのである。要は、その年末に昭和女子大の人見記念講堂において「メサイア」を公演し、収益をJVCに寄付し、現地の活動を支援しようというものであった。たまたまその3年前、私は母校のイベントでその講堂の迷路のような楽屋に泣かされた記憶があったので、迷わず楽屋担当を申し出て、そのまま今日では楽屋を闊歩するまでに至っている。演奏会当日の指揮者とソリストの楽屋における食事やステージへの出入りの合図といった世話係を担当し、東京公演20年、大阪公演15年を経過した。10年ほど前、プログラムにミスが多いのが気になって、バスカビルさんに尋ねて以来、プログラムの校正も任されるようになった。
印象に残っている人は、やはり8年も連続でテナーを歌ったバリーさん、築地のすし屋がお気に入りの指揮者リンクさんである。バリーさんは、今でも毎年来日され、よく連絡をくれる。リンクさんお薦めの「あぶりトロ」を実行委員のメンバーで食べにいったこともある。指揮者夫人が持参の楽器を地下鉄に置き忘れ、皆であわてて探したこと、大阪で支払うべき経費を用意し忘れて寒空のもと金策に走り回ったこともあった。ふり返れば、よい思い出よりも驚くことの方が多かった年月ではあったが、今日まですべて無事に終わり、ただただ感謝の一語に尽きる。
東京では、5年前までお世話になっていた郡司先生指揮の合唱団から独立した当初は、練習室からもれてくる歌声にドキッとすることもあったが、それもいつしか古い話となり、昨年の来聴者からは合唱がきれいになったと褒めていただき、英語もドイツ語も立派?にこなせるまでに至ったのは、団員の熱意もさることながら、合唱指揮の青木洋也先生、杉山範雄先生及び、全体をまとめる柴大元氏等の細かい気配りによるところが大きいと思う。
公演上、改善すべき点は多いと思われるが、今後何十年続いても、JVCが働くアジア、中東、アフリカ地域の困難な生活を強いられている人々が、今日よりは心地よい明日にめぐり合えるように、ささやかな協力でも続けたいと思っている。
(JVC会報誌『Trial&Error』no.272より転載)

