『サイト設計の切り札「ペルソナ」開発工程を体験!』(5/19)ワークショップに参加しました

もうかなり前(5月19日)のことになりますが、『サイト設計の切り札「ペルソナ」開発工程を体験!』というお題のワークショップに参加してきました。

記事をまとめようと思って下書きしてからすでに2ヵ月以上かかってしまったので(しょうがないですね)、とりあえず忘れないように記録としてのエントリーです。

ユーザー指向のサイトを制作する際の手法として最近書籍などで取り上げられる機会が出てきた「ペルソナ」の作成過程をできるということで、有料でしたが自分で参加費を出して参加しました。

結果としては、「ペルソナ作成のイメージはなんとなくつかめたし、ペルソナ作成にあたってのいくつかの示唆は得られた」といった感じです。ただ、これだけで良いペルソナが作れるかはまた別問題だと思う(=やってみないとわからない)ので、実業務で実施するためには別途書籍などでフォローなりする必要がありそうです。

そもそもペルソナとはなにか?

ペルソナ自体の詳しい説明は類書にゆずりますが、とりあえず現時点での自分の理解をまとめておきます。

ペルソナとは、あるサービスのターゲットユーザー像を、単なる性別や年代などのカテゴリでだけでなく、その人の生活背景や人格、嗜好、物事の判断基準までを明確にすることで、そのユーザーがドンピシャで欲してくれるサービスを目指して開発できるようになる手法のこと。逆に言えば、サービス自体のど真ん中の対象ユーザーをつくりだすことになります。

後述の調査やワークショップなどを通してユーザーを観察・洞察し、最終的には1人の人格を数ページの資料に凝縮させます。これがペルソナです。

ペルソナ開発後には、そのペルソナがサービスをどういう文脈でどう使うのかのシナリオを作って、それにそってサービスを開発しテストしていきます。よって、ペルソナを用いた制作手法はペルソナ/シナリオ法とも呼ばれるようです。今回のワークショップでも、ペルソナを作っただけでなく、その後にユーザーシナリオを作って初めてペルソナは機能する、とも言われていました。

そして、サービス開発の際になにかしらでAかBかを迷った際に、開発者がえらぶのではなく、ペルソナが選ぶ(であろう)ほうを選ぶことで、(サービス開発側のためのサービスでなく)よりユーザー指向のサービスがつくられることになる、ということ。

以降、当日の内容を自分なりに咀嚼した上で記録として残しておきます。

ペルソナ作成の一般的手順

一般的な手順として以下のようにあげられていました。最後にもうひとつあったはずなのですが、自分のメモが読み取れず…。

  1. 定量調査(アンケートなど)
  2. セグメンテーション(カテゴリわけするなかでペルソナの数を確定?)
  3. スクリーニング(ノイズやレアケースをなくす)
  4. 定性調査(個別インタビュー、コンテキストインクァイアリー:1セグメントに対して7?10名とのこと)
  5. ペルソナ開発 (ここでそれまでの情報をひとつの人格にまとめあげる部分はクリエイティビティ=創造力、とのこと)

上記手順にある2つの調査の精度をあげることで、よりよいペルソナがうまれてくるはず、とのこと。

当日のワークショップ自体について

今回は、「5.ペルソナ開発」の部分をあるていど定型化したワークショップキットを3?4名の参加者で活用しました。

これは、「4.定性調査」から得られたある特定のユーザーセグメントのキーワードがたくさんだされて、そこからペルソナを構築する部分をあるていど定型化して体験できる、というものでした。

CA390711インタビューから得られたキーワードを(言葉の断片)を紙のコマに落として、それらを分類して優先順位をつけていく、といったことができるようになっていて、これはこれでペルソナ作成の雰囲気がわかったなかなかよくできているなぁ、といったものでした。

それらのキーワードをカテゴライズしていくわけですが、本来はその分類タイトル自体も毎回異なるそうですが、今回はキット化されていることもあり、以下の9つのタイトルにキーワードは分けられていました。下のサービスというのは、今回のキットでは「20代の女性」が「仕事で東京に出張した際に宿泊するビジネスホテル」ということでした。

  1. 背景
  2. 過去のサービス体験
  3. サービスに関する思い込み
  4. サービスの選定ポイント
  5. 過去のサービス利用時の経験
  6. サイトへの要望
  7. ライフ(長期的)ゴール
  8. エンド(行動面)ゴール
  9. エモーショナル(感情面)ゴール

まずはキーワードをカテゴライズしてからそれに当てはまるタイトルを上から選択し、それぞれからペルソナが重要と思うであろうものを選択して、ペルソナの人格や判断基準をまとめていく、といったような感じでした。

ペルソナ作成全般についての示唆

ここはアトランダムにメモしておきます。

通常、ペルソナを作成するのに2、3ヵ月かけるとのこと。しかし、参加者(ウェブ制作会社の方など)のかたと話したときには、「現在の制作スケジュールにその日程を盛り込むことは難しい」と複数の方がおっしゃっていました。

ペルソナを作る前に、「このサービスのユーザーはこういう人だろう」という考え=先入観を持たないことが大事。

ペルソナを作るうえで、顔写真は重要。 きちんとユーザー像を掘り下げていれば、おのずと顔のイメージは見えてくるものだと。「開発者間でいくつか意見があるようであれば、殴り合いをしてでも決めてください(笑)」と言われていました。

基本的にペルソナ作りはトライアル&エラー。出来た後も、歳をとってないか、古くなってないかを見直していくこと。

ペルソナはアイデアを制限はしない。アイデアを出すためのツール。

ペルソナ開発では、ユーザーがどう行動するのかよりも、なぜそうするのかを見つけ出すことが重要。このユーザーは何をどう考えるのか、何が大切か、なにをいやだと思うか、なにを判断基準とするのか、をとらえる。それがわかれば、あるものを目の前にしたときにその人がどう行動するかがある程度見えてくる。

4つの「使えないペルソナ」

上述してきたメモの中で、この「使えないペルソナ」という指摘が、講師の方の会社がこれまでの多くのペルソナ作成業務の中から発見してきた経験則であると見えて、非常に参考になりました。

  1. ピンボケのペルソナ: プロジェクトとの関連が薄いもの、プロジェクトの課題と焦点のレベルが異なるもの。 ペルソナに何をやらせたいのかを明確にすることが必要。
  2. 疑わしいペルソナ:背景のデータに信憑性がないもの。
  3. 都合がいいペルソナ:顧客=ユーザー視点になっていない。
  4. 月並みなペルソナ:顧客理解が表層的。ごく普通の人でもそのひとなりのストーリーを持っている。人格をとことん掘り下げていくことが大事。

3つのゴールをどう満たすか

また、1人のペルソナに対して、エモーショナル(感情面)ゴール、エンド(行動面)ゴール、ライフ(長期的)ゴールを見つけ出し、サイト+αでそれをどうサポートできるか とくにライフゴールは、サイト上の特定のサービスにとらわれずに考えること、と言われていました。これら3つと、サイト利用前後でのステータスを表にまとめて整理してはどうか、と言われていました。

それぞれのゴールに対して、現状がどうで、サービスを利用している間どうのようになり、サービス利用後の状態を想定する、ということですね。

  Before During After
長期ゴール
行動ゴール
感情ゴール

ユーザーの意識上にある目的(=行動ゴールかな?)を満足させる=カスタマーサービス。しかし満足以上の感動は得られずらい。であれば、ユーザーの意識下にある目的(口に出す前にあきらめているもの、本人も気づいていないもの=感情ゴール?)を目的として満足さえることで、感動させ、イノベーションとなる。

これらをどうやって導くかは、このペルソナ作成の前段階における特に定性調査において、どこまで掘り下げてインタビューできるか、ということにかかっているわけですね。特に、感情面でのゴールは本人が意識しにくいもの、というように言われていたと思いますので、それをどうやって導きだすか。これはインタビューの際の工夫、といったところでしょうか。

要はやってみよう、ということです。

というわけで、次回のサイトリニューアルにおいては、このペルソナ/シナリオ法を使ってみたいと思います。もちろん、どれだけうまくいくかわかりませんが、スタッフの思い込みでサイトを作るよりはよっぽどいいものになると思いますので。今後、その過程もこのサイトで公開していきたいと思います。

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ペルソナ3フェス - ペルソナ3フェス (2009年8月 3日 16:55)

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